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Back天皇陛下、ベルギー国王夫妻主催晩餐会でのスピーチ全文(6月23日)
天皇陛下、ベルギー国王夫妻主催晩餐会でのスピーチ全文(6月23日)
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天皇陛下、ベルギー国王夫妻主催晩餐会でのスピーチ全文(6月23日)

Auf einen Blick

天皇陛下は6月23日、ベルギー国王夫妻主催の晩餐会でスピーチを行い、日・ベルギー友好160周年を祝った。陛下は、両国の皇室・王室間の長年にわたる交流や、自身のベルギー訪問の思い出を振り返り、両国の将来的な友好と協力を願った。

KI-generierte Zusammenfassung

Warum es wichtig ist

天皇陛下はベルギー国王夫妻主催の晩餐会で、日・ベルギー友好160周年を記念するスピーチを行った。陛下は両国の皇室・王室間の長年にわたる交流の歴史を振り返り、自身のベルギー訪問の思い出を語った。

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6月23日夜のベルギーのフィリップ国王夫妻主催の晩餐(ばんさん)会における天皇陛下のお言葉(全文)は以下の通り。

フィリップ国王陛下、マチルド王妃陛下、御列席の皆様、Bonsoir(フランス語で「こんばんは」)、Goedenavond(オランダ語で「こんばんは」)

今宵(こよい)は、このように素晴らしい晩餐会を催していただき、また、只今(ただいま)国王陛下より心温まる歓迎のおことばを頂きましたことに、厚く御礼申し上げます。この度、日・ベルギー両国の友好160周年の記念すべき年に、国王王妃両陛下の御招待により、皇后と共に国賓として貴国を訪問し、両陛下と親交を深めることができますことをうれしく思います。私たちの訪問の実現に向けて、国王王妃両陛下を始め、貴国の皆様から多大なる御配慮と御尽力を頂いたことに心から感謝申し上げます。

先週末には、両陛下のお心遣いにより、美しいシエルニョン城にお招きいただきましたことにもあわせて深く御礼申し上げます。

私が初めてベルギーを訪問したのは、今からちょうど50年前の1976年でした。その折には、私の母が、学生時代に宿泊したブリュージュ郊外にあるアールトリック城に私も泊めていただき、母もお世話になったドゥ・マール・ダールトリック家の皆さんにたいへん良くしていただきました。また、当時のボードワン国王陛下、ファビオラ王妃陛下のお招きを受け、スペインのモトリルにある両陛下のご別荘にうかがい、家族の一員のようなおもてなしをいただいたことも懐かしく思い出します。

1983年から85年の英国留学中にも、ボードワン国王陛下、ファビオラ王妃陛下のお招きにより、アストリッド王女殿下のご結婚式に出席したり、ファビオラ王妃陛下と御一緒にエリザベート王妃国際音楽コンクールを鑑賞するなど、何度かベルギーに伺いました。1984年に、私の両親である上皇上皇后両陛下が皇太子同妃としてアフリカ御訪問の途次にベルギーに立ち寄られた際には、私もこのラーケン宮にお招きいただき、ボードワン国王陛下、ファビオラ王妃陛下、当時王弟でいらっしゃったアルベール王子殿下、さらにはオランダのベアトリックス女王陛下もご一緒に楽しいひとときを過ごしたことも、忘れ得ぬ思い出です。

雅子との結婚後、1999年には当時皇太子でいらしたフィリップ国王陛下の御結婚式に御招待をいただいて二人で出席し、マチルド王妃陛下とも初めてお会いして、以来御夫妻と親しくおつきあいを重ねてきました。ベルギーの経済ミッションを率いて訪日された際などに度々お会いし、東京都内の施設をご一緒に訪れたりすることができたこともうれしいことでした。

我が国の皇室とベルギー王室の間の長きにわたる交流は、私の祖父である昭和天皇が皇太子としてベルギーを訪問した1921年に遡(さかのぼ)ります。その後、私の父である上皇陛下が1953年に皇太子として英国のエリザベス2世女王陛下の戴冠(たいかん)式に参列した際に、当時のアルベール王子殿下もご出席になっておられ、同世代の若い皇族・王族同士として初めてお会いになったと伺っています。そして、その後の旅の途上でボードワン国王陛下にラーケン宮にお招きいただいたことをきっかけにして、深い交友関係を築かれたことは、今日の両国の皇室と王室との親交の土台となりました。

興味深いことに、フィリップ国王陛下の御祖父に当たられるレオポルド3世国王陛下と私の祖父昭和天皇は1901年の同い年の生まれであり、父上であられるアルベール2世国王陛下と私の父は1年違いの1934年と33年、フィリップ国王陛下と私は1960年の同い年の生まれ、更にはご長女のエリザベート王女殿下と私たちの長女の愛子が2001年生まれの同い年であるという、四世代にわたるご縁に近しさを感じています。

フィリップ国王陛下におかれては、2019年にマチルド王妃陛下と御一緒に私の即位の礼にご参列いただいたのを含め、これまでに12回も訪日いただいていますが、今回の私と皇后の貴国への国賓訪問を通じて、長きにわたって続く交流の歴史に、新しい1ページを加えることができることをうれしく思います。

日本とベルギーの友好関係は、1866年に結ばれた日白修好通商航海条約によって始まりました。その後、我が国は西洋の制度や技術に学び、国の近代化を進めるため、1871年から73年まで、ベルギーを含む欧米12カ国に使節団を派遣しました。使節団の記録によると、当時のベルギーは独立して日が浅い国ながら、国民が勤勉に働き、産業や交易が発展しており、経済と産業の振興に着手しつつあった日本の模範となる国であるとの印象を受けたようです。

その後、貴国が欧州統合の流れの中で、欧州の政治的・経済的な重要拠点となったこともあり、多くの日本企業が貴国に進出し、両国のつながりはますます密接なものになっています。また、近年は、水素や洋上風力発電、半導体、ライフサイエンスなど、将来を見据えた新しい分野においても、両国間の協力関係が深められていることを心強く感じています。一昨年5月には、フィリップ国王陛下御自ら日本とのビジネスラウンドテーブルを主催していただき、様々な課題について日本企業の声に耳を傾けていただいたと伺っており、心より感謝申し上げます。

さらに、両国の間では様々な分野で活発な交流が行われており、例えば、歴史あるエリザベート王妃国際音楽コンクールで日本人が顕著な成績を収めるなど、芸術・文化の分野で交流が発展していることを大変うれしく思います。また、サッカーのベルギーリーグでは多くの若く才能ある日本人選手が活躍しています。日本と韓国がサッカー・ワールドカップを共催した2002年に、訪日されたフィリップ皇太子殿下、マチルド妃殿下と御一緒に日本・ベルギーの熱戦を観戦したことは、私と皇后にとって大変に良い思い出です。現在開催中のワールドカップで、両国の対戦がこの先あるかどうか今のところ分かりませんが、両国代表チームの健闘を祈りたいと思います。

今朝、歴史あるブリュッセル市庁舎において、ベルギーで学ぶ日本人やベルギー人の生徒たちと会うことができました。明日は、ワロン地域のナミュール、フランダース地域のルーベンを訪問し、豊かなベルギーの地方文化に触れるとともに、若い世代の皆さんとも交流できることを楽しみにしています。

日本とベルギー両国が古くからのかけがえのない友邦として、今後とも永続的な友好親善と協力関係を築いていくことを心から願うとともに、国王王妃両陛下の御健勝、両国の末永い友好と両国国民の幸せを祈り、杯を挙げたく思います。

Proost!(オランダ語で「乾杯」) Sante!(フランス語で「乾杯」)

Offene Fragen

  • 今後の具体的な協力プロジェクトは?
  • 文化交流の更なる発展策は?

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This article was originally published by 朝日新聞.

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