Auf einen Blick
「休職代行サービス」は、心身が疲弊した労働者に代わり休職手続きを進めるが、弁護士法72条に抵触する可能性があり、企業は対応に注意が必要。弁護士以外の代行業者が交渉することは法律事務にあたり、無効となる場合もあるため、企業は直接労働者と連絡を取ることも検討すべきだと専門家が解説。
KI-generierte Zusammenfassung
Warum es wichtig ist
休職代行サービスは、心身が疲弊した労働者に代わり、会社への休職申し出や手続きを代行するサービスです。労働者本人が会社と直接やり取りすることが困難な場合に利用が検討されます。
──本来、休職は「労働者本人」が申し出るべきなのでしょうか?
休職は、労働基準法などの法律により規定されていません。制度を設けるか否か、設ける場合の休職期間の長さや休職期間中の賃金、勤続年数への算入などの処遇をどうするかは、各社の判断に任されます。休職制度を設ける場合は、労働条件の一つとして、就業規則などに明記することが求められます(労働基準法15条、同施行規則5条11号)。
一般的に、休職の申し出は、休職の当事者である「労働者本人」が行うべきです。休職の申し出があった場合、会社はまず労働者との面談を実施し、主治医が作成した診断書の提出を求めることが多いです。労働者の現状が、就業規則に定められた休職できる条件を満たしているかどうか検討する必要があるからです。
また、休職が認められる場合でも、職場復帰できるのはいつ頃になりそうかめどを付けるため、必要な療養期間の見込みを記載した診断書の提出を求めることもあります。診断書の内容が不十分であれば、会社が労働者本人の同意のもと、主治医から直接話を聞いたり、労働者に主治医とは別に産業医の受診を求めたりすることもあります。
この他、休職の条件を満たしているかどうかや、休職期間中の処遇などについて、就業規則の解釈が必要となることがあります。その場合は、労働者側と会社で交渉します。さらに、労働者の状況にもよりますが、業務に支障が出ないようにするため、休職期間に入るまでの間に、簡単な引き継ぎを求められることもあり得ます。
以上のように、休職の申し出から休職に至るまでの間に、会社は労働者本人と一定のやりとりが必要になります。
ただし、労働者が心身ともに疲れ果て、休職の申し出をすること自体が苦痛であったり、会社と直接やりとりして手続きを進めることさえ困難であったりする場合、労働者本人に代わって、休職の意向を伝えたり、休職に向けた手続きを進めたりする「休職代行サービス」を利用することも考えられます。
なお、休職期間に入った後も、会社から「休職中に必要な情報の定期的な提供」「気軽に相談できる窓口の紹介」といった連絡がある可能性があります。病状や職場復帰の意向を確認するため、1カ月に一回程度、報告書の提出を求める会社も多いです。
もちろん、こうした報告書は、休職中の労働者の負担にならないよう、書式や頻度が工夫されるべきものです。ただ、労働者側は休職後も会社との連絡が一切なくなるわけではないことは理解しておきましょう。
──「休職代行」サービスには、法律の観点から、どのような問題点がありますか?
前述のように「休職代行」は、労働者本人がすべき「休職に向けた手続き」を代わりに進めるものです。従って、代行サービスの内容は会社に休職の意思を伝えるだけではなく、依頼者が休職できるよう、就業規則を解釈したり、交渉したりする可能性が高いです。
弁護士法72条は、弁護士や弁護士法人でない者が報酬を得る目的で「法律事務」を取り扱うことを禁じています。休職の意思を会社に伝えることだけなら「法律事務」に当たらないと考えられますが、休職に向け、就業規則を解釈したり、会社と交渉したりすることは「法律事務」に当たり、弁護士でなければできません。
従って、弁護士以外の休職代行業者が、休職に向け交渉することは弁護士法違反に該当する可能性があり、休職代行業者の行為が無効となる場合も考えられます。こうした状況を受け「民間の代行業者からの休職の申し出については断る」という運用をしている会社も増えてきています。
──代行業者から「〇〇さんの休職を代理で申請します」と突然連絡があった場合、企業はまずどのように対応すべきでしょうか?
まず、連絡してきた相手がどのような者であるかを確認しましょう。弁護士であれば、依頼者の代理人として、労働者本人の代わりにあらゆる交渉が可能ですから、手順に沿って休職手続きを進めることになります。
弁護士資格のない民間業者の場合、前述のように、弁護士法違反のリスクがあるため、休職の申し出を断ることも一つの方法です。その場合には、労働者に直接連絡し、会社の方針を説明したり、今後の進め方について相談したりすることになるでしょう。
なお、労働組合法上の労働組合には、憲法28条で定められている団体交渉権があります。そのため、労働組合法の要件を満たす労働組合が運営する代行サービスの場合は交渉が可能であり、会社としては、その業者を相手に休職手続きを進めることになるでしょう。
──「本人や家族への直接連絡は一切禁止します」と代行業者から連絡された場合、企業が業務の引き継ぎや安否確認のために本人に直接連絡を取ることは、法律上の問題がありますか?
弁護士が代理人となった場合、労働者本人との直接交渉は避け、弁護士とやりとりするようにしましょう。業務の引き継ぎなど、労働者と直接やりとりしたい場合には、弁護士にその旨を伝え、弁護士を通して労働者本人の同意を得た上で連絡するようにすると良いです。
なお、弁護士職務基本規程では「弁護士は、相手方に資格を有する代理人が選任されたときは、正当な理由なく、その代理人の承諾を得ないで直接相手方と交渉してはならない」旨の定めがあります。
──代行業者から「体調不良のため休む」とだけ告げられ、医師の診断書が提出されないなど適切な対応がなされない場合、企業はこれを「無断欠勤」として扱い、就業規則に基づき懲戒処分を検討することは可能ですか?
会社は、就業規則に基づき、休職を認めるか否か判断する必要があります。判断要素の一つとして医師の診断を要求することは、労使間における信義ないし公平の観点から見て合理的かつ相当な措置であるので、従業員にはこれに応じる義務があると考えられています。
従って、特に理由を説明することなく診断書の提出を拒むなど、適切な対応がなされない場合、会社は「無断欠勤」として扱えるでしょう。
無断欠勤の回数や期間を踏まえ、企業秩序に与える程度を判断しながら、就業規則に基づき、懲戒処分を検討することは可能です。その際は、けん責処分など軽い懲戒処分を下し、労働者に改善の機会を与え、それでも改善がみられない場合に、段階を踏みながらより重い懲戒処分を検討すると良いでしょう。改善の可能性がないような事案では、懲戒解雇処分が認められることもあります。
──今後、休職代行の利用による突然の離脱を防ぐ、あるいは起きた際に対処しやすくするために、会社は就業規則にどのような「予防規定」や「手続きのルール」を盛り込んでおくべきですか?
会社には、労働者の生命や健康が損なわれることのないよう、安全を確保する義務、いわゆる「安全配慮義務」があります。そのため、労働者が心身の健康を害し、業務を続けさせるとさらに健康の悪化につながるような場合には、休養させたり、他の業務に配転したりすることが必要であり、休職制度を設けている会社であれば、休職も選択肢の一つになります。
労働者側からの休職の申し出は、会社からすると突然なされたように感じることも少なくありませんが、安全配慮義務の観点から、適切に対応する必要があります。
弁護士法違反の恐れのある代行業者を利用した休職の申し出に対して、会社がどのように対応するか、事前に方針を決め、労働者側に周知しておくことは、トラブルを未然に防止することにつながります。
Offene Fragen
- 休職代行サービスの法的解釈は今後どう変化するか?
- 企業は就業規則にどのような具体的な予防策を盛り込むべきか?
- 労働者と企業の間の信頼関係にどのような影響があるか?







