長期金利上昇の本質は「高インフレ、高金利」の時代へ移行、BNPパリバ証券河野氏が解説
新発10年物国債利回り、約30年ぶり高水準の背景
Auf einen Blick
新発10年物国債利回りが約30年ぶりの高水準に達した背景について、BNPパリバ証券の河野龍太郎氏が解説。冷戦終結後の「低インフレ、低金利」時代から、グローバル化の反動や地政学リスクにより「高インフレ、高金利」の時代へ移行したことが本質だと指摘する。
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Warum es wichtig ist
長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが約30年ぶりの高水準となる2.900%をつけ、その原因として「骨太ショック」が指摘された。
長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが7月上旬、約30年ぶりの高水準となる2.900%をつけた。高市早苗政権が公表した「骨太の方針」の原案の書きぶりによる「骨太ショック」が一因と指摘された。だが、BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「グローバルな環境が変わり、世界が『高インフレ、高金利』の時代に入った」ことこそが、長期金利上昇の本質だと説く。
――長期金利が約30年ぶりの高水準で推移しています。この30年間の金利の動きをどうみていますか。
「大事なのは、グローバル金融経済で起きていることを長い目で見ることだ。冷戦終結後の1990年代から2010年代半ばは、グローバル化の進展による『(物価の上昇幅が小さい)低インフレ、低金利』の時代だった。デジタル技術の普及により、先進国の企業は経済効率性の観点から、自前の経営ノウハウや技術と新興国の安い労働力とを合わせて、国際的なサプライチェーン(供給網)を構築した。世界規模で供給能力が断続的に大きくなると、(単価が安くなり、モノやサービスの価格が低下する)プラスのサプライショックが起きて物価の上昇が鈍くなり、長期金利も下がっていった」
「グローバル化や金融自由化などの新自由主義的な政策は経済格差を拡大させただけでなく、(低所得層向けの住宅融資バブルを助長し、その後)バブル崩壊とともにリーマン・ショックを引き起こした。その結果、10年代後半から、社会エリートへの反発や脱グローバル化の動きが先進国で広がった。国際秩序も不安定化し、『地政学の時代』に移っていく。コストがかかっても国内や親しい国に生産拠点を持つようになり、コロナ禍で財政が膨らんだ。その後も経済安全保障や防衛費増加で財政がさらに拡張気味になり、『高インフレ、高金利』の時代に入った」
――国内に目を向けた時の分析は。
「30年前の1996年は、事実上のゼロ金利政策が始まっていて、翌97年は山一証券の破綻(はたん)などの金融危機が起きた年。長期金利が急低下し、低成長、(物価が上昇しない)ゼロインフレの時代に突入する直前だった。同じ水準に戻ってきているのは、ゼロインフレの時代が終わったということに尽きる」
異次元緩和の効果「極めて小さかった」
――金融緩和策は長く続けられてきたが、その影響は。
「日本だけをみれば、202…
Offene Fragen
- 異次元緩和の具体的な効果はどの程度だったか?
- 今後の金融緩和策の方向性は?







