L'essentiel
北海道大病院と湘南鎌倉総合病院で2028年初頭にブタの腎臓を人間に植える異種移植の治験が実施予定。米中で先行する技術を基に、日本で初の実践を目指す。
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Pourquoi c'est important
異種移植は米中で先行。日本では初の治験実施を目指す。
ブタの腎臓を人間に植える「異種移植」の臨床試験(治験)は、北海道大病院(札幌市)と湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)で2028年初頭にも実施される見通しとなった。治験計画を進める明治大発ベンチャー「ポル・メド・テック」(川崎市)が29日、発表した。
種を超えて臓器を治療に使う異種移植は米中が先行している。腎臓については両国で計8例あり、米国内で受けた腎不全患者が38週の人工透析離脱を経て、ヒトからの移植に至ったケースもある。
同社は治験実施に向け、二つの病院と準備を進めることで合意した。ドナー(提供側)となるブタから臓器を摘出する施設を敷地内や隣接地に設置する。間を置かず手術室に臓器を運べるため、よい状態で移植できるメリットがある。
治験計画は26年度末にも医薬品医療機器総合機構(PMDA)に届け出る。各病院で数例程度を予定し、安全性を確認するとともに有効性も検証。約半年(24週間)以上の透析離脱を有効性の一つの目安にするという。
対象は、親族らからの移植が見込めず、人工透析や移植が必要な慢性腎不全の患者で、心臓病など重い合併症のない50~60代を見込む。通常の移植より強い免疫抑制剤を使うため、全身状態も含めて判断する。
ブタは、米国で実績のある米バイオ企業から輸入したブタの細胞を基にクローン技術で作製する。細胞は拒絶反応を起こりにくくするために10種類の遺伝子が操作されている。この米企業のブタから腎移植を25年11月に受けた患者は6月28日現在、人工透析をせずに31週間生活しているという。
ポル社は27年中に、年間100頭のドナーブタを生産できる体制を整える。治験が順調に進めば、29年中には再生医療製品として国に承認申請する予定で、実施する国内の医療機関を広く募り、連携していく考えだ。
同社のチーフ・サイエンティスト、長嶋比呂志・明治大研究特別教授(生殖生物学)は「まずは世界をリードする米グループの実績を活用し、日本での異種移植の実用化に向けた礎を築きたい」と話している。【荒木涼子、渡辺諒】
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2028年初頭の治験実施
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