フジクラ、日米で最大3000億円投資 データセンター需要と核融合発電にらむ
L'essentiel
フジクラは、米ハイパースケーラーのデータセンター投資と、将来の「ソブリンAI」需要に対応するため、日米で最大3000億円を投資し、光ファイバーケーブルの生産能力を4倍に引き上げる。さらに、次世代エネルギーとして期待される核融合発電関連ビジネスにも先行投資する。
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足元では、米国のハイパースケーラーによる大型投資がデータセンター市場をけん引している。
「現在、米国のハイパースケーラーを中心に、データセンター用の電力確保のため、原子力発電所の建設を進めている例もあります。原発が稼働するまでに7~10年かかると言われおり、少なくともこの約10年は、データセンター市場での需要は堅調に伸びていくと見込んでいます」(岡田直樹社長)
さらに、同社は今後、各国が自国でAI開発やサービス提供を進める「ソブリンAI」の流れを受けて、政府主導のデータセンター投資が世界的に拡大するとも想定している。
生産能力を4倍へ 日米で最大3000億円投資に踏み切る理由
グローバルでの大きな需要を確実に取り込むため、フジクラは日米で最大3000億円の戦略的成長投資に踏み切る。
内訳は、日本で400億円、米国で最大2600億円を想定し、コア製品である高密度光ファイバーケーブル「SWR/WTC」を中心に、生産能力を2022年度比で約4倍に引き上げる計画だ。
工場や設備の新設・増強には10年近いリードタイムを要するため、この3000億円の投資は、新中期経営計画(2026~2028年度)には含んでいない。同社が見据えるのは、2035年度に売上高2兆8000億円、営業利益5800億円規模へ到達する長期的な成長シナリオだ。
AI需要の先にある「電力問題」を見据えた戦略
長期ロードマップにおいて、次なる成長の布石として位置付けられるのが、次世代クリーンエネルギーとして期待される「フュージョンエネルギー」(核融合発電)関連ビジネスの本格化だ。
岡田社長は、データセンター市場の拡大における課題の一つとして、大量の電力消費と環境負荷を挙げる。
米国で建設が計画されている最大級のデータセンターでは、消費電力が10GW(ギガワット)に達する例もあり、社会課題として浮上している。
この膨大な電力需要とカーボンニュートラルを両立する方法として期待されるのが、核融合発電技術だ。
核融合発電には「磁場閉じ込め方式」と「レーザー方式」の2つがあるが、フジクラはその双方に基礎技術の提供が可能。すでに国内外のスタートアップから注目を集めているという。
同社は、超電導線材の生産能力を2022年度比で6~8倍に引き上げる投資も並行して計画しており、2030年代後半の商用化を見据えて展開を進める。
足元の需要取り込みと次世代技術への先行投資を両輪に、同社は中長期の成長戦略を描く。







