
長野県は「世界水準の山岳高原観光地」を目指し、宿泊税導入や観光振興を軸とした施策を進めている。県観光機構の佐藤啓介専務理事は、人材育成、意欲ある地域への重点支援、リスクを取れる組織運営を戦略として挙げ、観光分野のビジネス的解決を推進する。
AI が生成した概要
涼しい気候や豊かな自然をいかして長野県は「世界水準の山岳高原観光地」をめざしている。6月に宿泊税の徴収が県全域で始まり、8月に実施される知事選でも観光振興は論点の一つになりそうだ。県の外郭団体として施策にとりくむ「長野県観光機構」の佐藤啓介専務理事(46)は、電通からの出向から転じて現在の職務についた経歴を持つ。課題や戦略を聞いた。
――県観光機構はどんな組織ですか。
「県も出資する一般社団法人です。地域の観光施策の司令塔になるのを期待して国が2015年に創設した『観光地域づくり法人(DMO)』にも認定され、様々な事業をしています」
「えこひいき」をする組織
――役員名簿をみると顧問に知事、理事に県幹部がいます。県の部局でなく別の組織である理由は何ですか。
「大きく三つあります。一つは人材育成です。いま100人ほどのスタッフがいますが、県と違い、人事異動がないので観光の専門家を育てられます」
「二つ目は『えこひいき』です。県は全77市町村への公平性を強く意識せざるを得ません。我々は意欲やポテンシャル(潜在能力)のある地域を重点的に支援し、他の地域が参考にできる成功事例をつくることをめざしています」
「三つ目はリスクをとれることです。我々は観光分野の課題に取り組む際、公益事業としてだけでなく、ビジネスとしてスピーディーに解決することをめざしています。新規事業にはリスクがつきもので、これも行政では難しいことです」
――これまでにどんな成果を…

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