日米、AI科学研究で連携強化へ 「ジェネシス・ミッション」に日本が参加
日本政府は、人工知能(AI)で科学研究を変革する米国の国家プロジェクト「ジェネシス・ミッション」に初の国際パートナーとして参加する。米東部時間4日(日本時間5日)、両国が戦略的パートナーシップを発表する。量子や核融合、バイオ、先端材料など11分野でAIを利用して共同研究し、科学的発見を加速させる計画だ。日米で5年間10億ドル(約1600億円)を拠出し、うち日本から5億ドル(約800億円)を拠出する。
計画は米トランプ政権が2025年11月に打ち出した。アポロ計画や、原爆を開発したマンハッタン計画に匹敵する重点政策として位置づける。米エネルギー省(DOE)が主導し、グーグルや半導体大手のエヌビディアなど50社以上も協力している。日本時間5日の発表会には日本から文部科学省と経済産業省の幹部が出席する。
対中国見据え、日米連携
双方が蓄積してきたデータを活用し、研究に特化したAIを開発、新たな研究成果を生み出すことを目指す。AIの計算資源となるスーパーコンピューターの性能向上の研究も行う。日本は米国の豊富な研究データや高性能なスパコンを好条件で利用できる見通しという。
初期の事業では、理化学研究所や東京大、物質・材料研究機構などが参画し、AIやロボットを活用して実験を自動化する「次世代型自律実験室」の開発を行うなどする。
科学研究でAIを活用する取り組みは「AI・フォー・サイエンス」と呼ばれ、各国が戦略を策定し、大型投資を発表している。文科省は3月に戦略方針を策定し、質の高いAI関連論文数の順位を近年の10位程度から35年度までに3位にする目標を掲げる。今のところ1位は米国だが中国が2位につけており、日米連携で中国に対抗する狙いもある。【木許はるみ】






