En resumen
少子化による分娩施設減少で、長野県北部では周産期医療の維持が課題となっている。地域周産期母子医療センターに認定されている北信総合病院は、NICUを設置しハイリスク妊婦に対応するが、出生数は半減。飯山赤十字病院は分娩を取りやめ、地域で出産可能な施設は2つに減少した。6月の診療報酬改定で周産期医療が重点分野に位置付けられ、体制充実が図られるが、経営難は続いている。
Resumen generado por IA
少子化が加速し、分娩(ぶんべん)を取り扱う施設は減少の一途をたどる。体制の確保が難しくなっている周産期医療は、6月の診療報酬改定で「重点的な対応が求められる分野」に位置付けられ、母子の心身の安定に配慮した取り組みを加算の対象にするなど充実が図られる。安心して産むことのできる体制は維持できるのか。地方の基幹病院を訪ねた。
長野北部、出産できるのは2施設
「病院は地域のインフラ。赤字でも、十分な医師数と病床数を確保し、与えられたミッションとして産科医療に取り組む」
長野県北部・中野市に位置するJA長野厚生連北信総合病院の荒井裕国統括院長は力を込める。
長野県飯山市、山ノ内町、栄村などからなる「北信医療圏」にある病院で、地域周産期母子医療センターに認定されている。新生児集中治療室(NICU)3床を設け、近隣の産婦人科施設から母体搬送を受け入れ、ハイリスク妊婦の対応もする。
日本産婦人科医会の調査によると、国内の2025年の分娩数は69万469件。統計を開始した06年の99万5386件から約30万件減り、7割ほどになった。それに伴う形で、分娩を取り扱う施設も3098施設から1856施設に減少。少子化が影響している。
全国有数の豪雪地帯として知られる北信地域も同様だ。県の統計によると、15歳未満の人口割合は約10%で、65歳以上が40%近くを占める。北信総合病院の24年の出生数は229人。10年の421人と比べると、15年ほどで半数近く減った。
同じ医療圏では飯山赤十字病院(飯山市)が16年に分娩を取りやめた。いま出産できる施設は、北信総合病院と同じ中野市にある診療所の二つしかない。
経営難「混合病棟」でしのぐ
分娩数の減少により、産科の医療機関の経営は…







