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中国南東部・福建省の平潭島に、台湾文化を紹介する複合施設「台湾小鎮」がリニューアルオープン。免税店や台湾料理店が並び、旅行客の観光スポットとして人気。中国の台湾政策の変化を示す背景がある。
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中華風の赤い門をくぐると、映画館や洋服店など台湾の古い街並みを模した光景が目の前に広がる。看板は台湾で使われる繁体字。名物のカキオムレツや牛肉麺の店も並び、まるで台湾を観光しているような気分にさせられる。中国南東部・福建省の平潭(へいたん)島にある「台湾小鎮(台湾タウン)」。台湾商品の免税店だったこの場所を、地元の国有企業が台湾の文化を伝える複合施設として2026年2月にリニューアルオープンした。旅行客にも人気で、島有数の観光スポットの一つになりつつある。 14万平方メートルの敷地内には、免税店や台湾土産を販売する店舗がずらりと並ぶ。「台湾で有名なパイナップルケーキです。地元産のものもありますよ」。店員の女性が商魂たくましく話しかけてきた。 島では近年、両岸(中台)交流拡大のためのさまざまな施設の建設が相次ぐ。24年には、中国では珍しい野球場が整備され、翌25年には台湾や侍ジャパン社会人代表が参加した国際大会が行われた。 野球場を紹介する看板には、こう書かれている。「両岸の野球の文化交流を通じ、青少年の競技レベルを向上させるだけでなく、意思疎通と団結も強化し、両岸の野球文化の魅力を一緒に感じる」 平潭島は、台湾からの距離が約68カイリ(約126キロ)で「台湾に最も近い島」とも呼ばれる。08年に発足した台湾・国民党の馬英九政権(当時)が対中融和を掲げたのを機に、島は09年、両岸交流を進める「総合実験区」となった。 台湾を「核心的利益」と位置づけ、統一を悲願とする中国の習近平指導部は、台湾・民進党の頼清徳政権を「独立勢力」と敵対視。武力統一も排除しない姿勢を示し、軍事・経済・外交面などでの威圧を強めている。一方で、「平和統一」も掲げ、23年には台湾に住む多くの人のルーツでもある福建省に、両岸の統合発展に向けたモデル地区を建設する計画を発表した。島に次々と造られる施設も、こうした方針が背景にあるようだ。 27年には次期指導部を決める共産党大会が控える。「アメとムチ」のように展開してきた中国の台湾政策はどう変化するのか。引き続き注目していきたいと島を訪問して感じた。【北京・畠山哲郎】







