Quick Look
ハンセン病元患者の山内きみ江さんが、講演会で元軍医を名乗る男から聞いた、戦時中にハンセン病患者である隊員2人を生き埋めにして殺害したという衝撃的な体験談と、自身の半生について振り返る。
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Why It Matters
国立ハンセン病療養所「多磨全生園」で暮らす山内きみ江さんは、太平洋戦争が始まった1941年頃に初期症状が現れた。
戦争とハンセン病のはざまで:前編
ハンセン病元患者の山内きみ江さん(92)には忘れられない出来事がある。東京都内の講演会で話していると、男性が割って入るように自らの体験を話し始めた。
「俺はらい病(ハンセン病)の患者を目隠しして、掘った穴に生き埋めにした」
男性は元軍医を名乗った。
軍隊に従事し、出征先の海外で終戦を迎え、食べ物にも事欠くなか、敵軍から逃げ回っていたらしい。そんな環境下で、ハンセン病に感染したらしい隊員2人を殺す計画を立てたというのだ。
「逃げているときに、らい病は他の人にうつると、多くの人に迷惑をかける。医者として見過ごすことはできず、感染経路を断つしかなく殺した」
男性はそう強調した。
山内さんは憤り、こう反論した。「先生は医者でしょう。人の命を助ける人でしょう。あなた、うなされますよ。殺された人たちはまだ苦しんでいますよ」
◇
国立ハンセン病療養所「多磨全生園」(東京都東村山市)で暮らす山内さんは、現在の静岡県藤枝市の農家に生まれた。小学校にあがった頃、耳の後ろに白っぽい斑紋ができたことに気づいた。太平洋戦争が始まった1941(昭和16)年の頃で、それは初期症状だった。
体に異変「戦争に勝つまでは辛抱」
戦況が激しくなるとともに…
Open Questions
- 元軍医の男性の発言の真偽は何か







