Newsgather
Backかんぽ生命、AIエージェントで「対話の温度」を深める営業改革に挑む
かんぽ生命、AIエージェントで「対話の温度」を深める営業改革に挑む
Developing
ITmedia6/17/2026Business3 min readJapan

かんぽ生命、AIエージェントで「対話の温度」を深める営業改革に挑む

Quick Look

かんぽ生命は、AIエージェントを活用し、顧客との「対話の温度」を深める営業改革に着手。コンサルタントが情報整理に費やす時間を顧客との対話に転換し、信頼関係の維持・深化を目指す。AIは指示なしで状況を読み取り自律的に判断・実行する。

AI-generated summary

Why It Matters

人手不足が進む中、営業現場でのAI活用が求められているが、成功事例は少ない。かんぽ生命は、顧客との長期的関係を強みとする保険業界でAIエージェントの活用に乗り出した。

Font size

「営業活動にAIを活用せよ」といわれて久しい。人手不足が進む現在、対面営業の現場でAIをどう生かすかが問われている。しかし“営業改革”につながるほどのAI活用に成功している企業は少ない。

そんな中、かんぽ生命保険(以下、かんぽ生命)がAIエージェントの活用に乗り出した。保険商品は、契約から満期まで数十年にわたる長い付き合いになる。同社は、全国2万局の郵便局と1万人の保険コンサルタントが顧客と直に交わす「対話の温度」を最大の強みとしてきた。

同社の谷垣邦夫代表執行役社長は「AIは、温度を消すものではなく深めるもの」と語る。かんぽ生命は、営業フローの中にAIエージェントを見事に組み込んでみせた。郵便局で交わした何気ない一言を次の提案に生かし、担当者が代わっても親から子へと信頼を受け継ぐ――これは、保険商品に限らず多くの営業現場で求められる姿だ。

「AIエージェントの活用」と聞くと“大規模な業務変革”をイメージするかもしれないが、かんぽ生命は少し違う。セールスフォース・ジャパン主催のイベントで披露したデモンストレーションに、エージェント活用の現実解があった。

1700万人に保険提供 担当者は面談準備に奔走

かんぽ生命は、2026年に創業110周年を迎える。全国の郵便局網を通じて、1700万人もの顧客との信頼を築いてきた。生命保険は短くても10年、長ければ50~60年にわたって続く商品だ。世代をまたいで関係を引き継ぐケースもある。しかし、保険コンサルタントは案件情報の整理や面談準備に追われ、顧客と向き合う時間が圧迫されがちだった。

この状況を打開する方法として、同社はAIエージェントに白羽の矢を立てた。人間のコンサルタントをAIに置き換えるわけではない。谷垣社長は、AIで生まれる時間の使い方について「コンサルタントが情報整理に費やしてきた時間を、お客さまと向き合う時間へと転換したい」と語る。

AIエージェントとは、逐一指示しなくても状況を読み取り、自ら判断して作業まで実行するAIを指す。決められた応答を返す従来のチャットbotと異なり、目的に向けて自律的に動く。同社は、AIエージェントをどう活用しているのか。

AIエージェントがどう役立つ? “寸劇”で分かる活用例

AIエージェントを生かした業務のデモンストレーションは、かんぽ生命のコンサルタント「星野さん」の1日から始まった。朝、星野さんが業務チャットツール「Slack」を開くと、その日の予定と優先すべきタスクが一覧で表示される。その日の面談相手は、顧客の和夫さん(70歳)。

What to Watch

AI outlook — possibilities, not facts

  • かんぽ生命はAIエージェントの活用範囲を拡大し、他部門へ展開する可能性がある。

    Likely · Medium term

Open Questions

  • AIエージェント導入による具体的なコスト削減効果は?
  • 顧客のプライバシー保護への配慮は十分か?
  • 他の保険会社や業界への波及効果は?

Related Topics

This article was originally published by ITmedia.

Related Stories

ドン・キホーテの「偏愛めし」はなぜヒットしたのか?累計販売数1122万食超えのヒット商品開発の裏側
Developing·21h ago

ドン・キホーテの「偏愛めし」はなぜヒットしたのか?累計販売数1122万食超えのヒット商品開発の裏側

ドン・キホーテの「偏愛めし」ブランドは、「みんなの75点より、誰かの120点」をコンセプトに、2023年11月に弁当や総菜などを販売開始。累計販売数1122万食超え、売上高31億円を突破。一見奇抜な商品開発の裏側には、多くのアイデアがふるいにかけられている。

ITmedia
More on this topicAI