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石原純の「科学的精神」:流言に惑わされず、科学で未来を照らす
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毎日新聞1d agoScience4 min readJapan

石原純の「科学的精神」:流言に惑わされず、科学で未来を照らす

Quick Look

関東大震災時の流言飛語に危機感を抱いた物理学者・石原純が提唱した「科学的精神」は、コロナ禍の現代にも通じる。その遺志は孫娘が運営する「理科ハウス」に受け継がれている。

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Why It Matters

非日常の出来事が起こると科学的根拠の乏しい言説に惑わされがちであり、100年前の関東大震災でも同様の現象が見られた。物理学者の石原純はこれに危機感を抱き、科学教育の啓発に尽力した。

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非日常の出来事が起こると、科学的根拠の乏しい言説に人びとは惑わされてしまう。コロナ禍でもそうだった。

100年余り前の関東大震災の時にも、流言に踊らされる民衆の姿に危機感を抱いた物理学者がいた。

学者は科学教育の啓発に尽力した。提唱した「科学的精神」という言葉には、今にも通じる教訓が込められている。そして、その思いは「世界一小さな科学館」が継いできた。

反骨の科学者

物理学者は石原純(1881~1947年)。アインシュタインの相対性理論を日本に紹介するなど、戦前の日本の科学界に足跡を残した。

科学ジャーナリストやアララギ派の歌人としても活躍。自由に意見を言うのが難しかった戦時下に、国の科学振興策に批判的な論評を展開するなど、反骨の人だった。

石原の孫、森裕美子さん(70)は「自分に正直な人だったと思います」と話す。石原の没後に生まれ、本人と接したことはない。だが、その遺志を継ぎ、神奈川県逗子市で私設の科学館「理科ハウス」を運営している。

科学館は、さまざまな実験を体験しながら理科の楽しさを知ってもらう場としている。また「祖父の実像を知ってもらいたい」という願いもある。

アインシュタインに学ぶ

石原は東京・本郷で生まれた。父は牧師で、母は石原が6歳の時に病気で亡くなった。苦学しながら現在の東大理学部にあたる東京帝国大理科大学に進学。大学院の後、陸軍砲工学校の教師をしながら研究を続けた。

1912年から2年間、国費留学生として渡欧した。スイスではアインシュタインの下で学ぶ機会を得た。帰国後は東北帝国大学の教授となり、理論物理学の第一線で研究にあたった。

だが21年に転機が訪れる。妻子ある身でありながら、歌人の原阿佐緒と恋愛関係になり、スキャンダルとして大きく報じられる。教授の職を辞し、千葉県の東京湾側にあり、海辺の保養地だった保田(ほた)町(現・鋸南町)に原とともに移り住んだ。

それから文筆業に転じ、雑誌や新聞に科学論などを執筆する。22年にアインシュタインが訪日した際には、各地で開かれた講演会に通訳として随行した。

大震災で広がった流言

翌年9月1日、関東大震災が起きる。震源地の相模湾に近い房総半島でも被害があった。保田町では61人が亡くなり、家屋328棟が全半壊した。

石原自身は被害を免れたが、根拠のないうわさに惑う町民らの姿にショックを受ける。

震災での経験をつづった手記によると…

Open Questions

  • 石原純が具体的にどのような科学教育活動を行ったのか
  • 「理科ハウス」が継承する石原の思いとは具体的に何か

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This article was originally published by 毎日新聞.

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