Quick Look
メキシコで、犯罪組織に連れ去られるなどして消息を絶った行方不明者の家族が、W杯開幕に合わせ世界に支援を訴えている。国内の被害者は13万人超とされ、母親たちは我が子の顔写真を掲げ、帰りを待ち続けている。
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Why It Matters
メキシコでは犯罪組織による誘拐や失踪が深刻な社会問題となっており、被害者は13万人を超えるとされる。
「娘や息子を捜してほしい」――。サッカー・ワールドカップ(W杯)北中米大会の開幕に沸くメキシコで、世界に向けて声を上げる人たちがいる。犯罪組織に連れ去られるなどして突然、消息を絶った行方不明者の家族だ。被害者は国内で13万人を超えるとされ、「W杯開催国の深刻な実態を少しでも知ってほしい」と訴えている。
「ボールは家に帰る。行方不明者はいつ帰ってくるのか」
W杯開幕が迫った5月31日、メキシコ市中心部のレフォルマ通りで、複数の大きな顔写真を掲げた女性たちが声を上げた。突然姿を消した我が子を捜し続ける母親たちだ。
近くにある環状交差点の壁には数年前から、おびただしい数の男女の顔写真が貼られている。支援団体が貼った行方不明者のもので、約2100枚あるという。支援者は「これでも全体の一部。家族が日々やってきては、新たに上から貼っていく」と話す。
報復、見せしめ…… 誘拐の背景
ベロニカ・ロサスさん(53)の息子ディエゴさんが中央部メキシコ州で姿を消したのは、2015年9月4日のことだった。
ディエゴさんは当時16歳。趣味はスケートボードで、サッカーの大会にも出たことがある運動好きの高校生だった。いつもの帰宅時間を過ぎても家に戻らず、外に捜しに出ようとした際に電話がかかってきた。
「お前の息子を人質に取った。金を渡さなければ二度と会わせない」
男の声に、恐ろしさで全身から血の気が引いた。電話の向こうで、犯人に傷つけられる息子の叫び声が聞こえた。
要求額は300万ペソ(約2…
Open Questions
- 失踪者の正確な数は?
- 政府の対策は十分か?
- W杯開催は治安に影響するか?




