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戦後81年目の夏、かつて日本の領土だった樺太から引き揚げた人々の記憶を記録した写真展「故郷は遠きに―樺太をあとにした人々―」が東京で開催される。写真家・広瀬明代氏が撮影したモノクロ肖像写真や現地カラー写真、インタビュー動画を通じて、戦争の悲惨さと記憶継承の重要性を伝える。
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樺太は1905年から40年間日本の領土であり、終戦時には約40万人の日本人が暮らしていたが、ソ連の侵攻・占領により北海道などに引き揚げた。
1905年から40年間にわたり日本の領土だった樺太(サハリン)には終戦時、約40万人の日本人が暮らした。ソ連の侵攻、占領によって北海道などに引き揚げた人たちを記録した写真展「故郷は遠きに―樺太をあとにした人々―」が戦後81年目の夏に開かれる。東京都新宿区新宿1丁目の「PlaceM」で7月27日から8月2日まで、入場無料。
写真展には、80~90代の引き揚げ者たちのモノクロ肖像写真や現地のカラー写真43点が並ぶ。会場では当時の記憶を証言したインタビュー動画も流す予定だ。
東京都杉並区在住の写真家・広瀬明代さん(62)が撮影した。朝日新聞社に15年間、写真記者として在籍後、退社してフリーランスになった。夫の仕事に伴い、モスクワで2年間を過ごしたが、ロシア極東地方を訪ねたことはなかった。
2019年8月にサハリンを訪問。巨大な王子製紙工場跡に入ったり、社殿のなくなった神社の石段を上ったりした。博物館で日本で見かけるような食器を見て、当時ここで生活した日本人に話を聞きたいと思った。
帰国後、樺太引き揚げ者と子孫の相互扶助や伝承などを担当していた「全国樺太連盟」(2021年3月に解散)を訪ねた。そこで紹介してもらった人を皮切りに、20人にたどり着くことができた。
モノクロは銀塩写真で、自分でプリントした。「暗室で被写体と対話しながら焼き付けた。手作りの写真の風合いをみてほしい」と広瀬さん。被写体となった20人のうち、すでに3人が亡くなったという。
広瀬さんは「証言する人は少なくなっている。世界で戦争が起き、自国主義が走っている時代だからこそ、かつてあった戦争の実情を継承していかなくてはいけない。特に若い人に戦争の愚かさ、悲惨さを感じてほしい」と話す。
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