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新宿ジャズ喫茶「新宿DUG」、65年の歴史に幕を下ろす
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新宿ジャズ喫茶「新宿DUG」、65年の歴史に幕を下ろす

Hızlı Bakış

新宿のジャズ喫茶・バー「新宿DUG」が、入居ビルの老朽化による解体のため、2026年6月27日に65年の歴史に幕を下ろす。1961年創業の「DIG」をルーツとし、マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンなどの写真が飾られ、村上春樹の小説にも登場した文化的な聖地だった。

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新宿のジャズ喫茶・バー「新宿DUG」が、入居ビルの老朽化による解体のため、2026年6月27日に閉店する。1961年創業の「DIG」をルーツとし、65年の歴史に幕を下ろす。

Yazı boyutu

Photo: Shota Nagao | オーナーの中平塁

新宿の靖国通りにあるジャズ喫茶・バー「新宿DUG」(以下、DUG)が、2026年6月27日に閉店。入居する建物の老朽化によるビル解体に伴うもので、同店は65年にわたる歴史に幕を下ろしました。

Photo: Manabu Morooka | 2026年6月27日営業最終日のDUGにて

4月1日に閉店の知らせがSNSで公開されてから、別れを惜しむ人々が連日店を訪問。なお最終日は20時から無観客配信ライブを開催し、須永辰緒や菊地成孔、グレース・マーヤが出演しました。

Photo: Manabu Morooka | Store interior taken on closing day

Photo: Manabu Morooka | Store interior taken on closing day

同店のルーツは、1961年に誕生した「DIG」にさかのぼります。その後移転を重ね、2000年からは地下2階にある現在の場所で営業を続けてきました。ジャズ写真家でもあった中平穂積が創業し、新宿のジャズ文化を象徴する店の一つとして発展してきた歩みを持ちます。店内には中平が撮影した、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)やジョン・コルトレーン(John Coltrane)らといったレジェンドたちが静かに店内を見守っています。

Photo: Manabu Morooka | Store interior taken on closing day

店のロゴは、和田誠さんがデザイン。寺山修司さんや中上健次さんといった作家が訪れ、上京したばかりのタモリが通っていたなど、さまざまな有名人・ジャズマンたちのエピソードに彩られています。村上春樹さんの『ノルウェーの森』にも登場し、村上さんのファンの聖地の一つでもありました。

Photo: Manabu Morooka | Store interior taken on closing day

Photo: Manabu Morooka | Store interior taken on closing day

閉店を前にした6月末、タイムアウト東京では、2007年に中平から店を継ぎ、代表兼マスターを務める中平塁さんにインタビューしました。

―新宿の中心で50年以上営業を続けてこられたDUGが閉店を迎える今の気持ちを聞かせください。

正直、ビル解体の知らせを突然受け、対応に追われる日々でした。建築家の岩淵活輝氏のデザインとお客さまと創り上げた空間がなくなってしまうのは、とても残念でなりません。国内外の著名なミュージシャンがふらっと立ち寄ってくれて、「おー、塁元気!?」と、陽気な笑顔と声に、ポジティブな風が一瞬で吹く最高の場所でした。

―近年の訪日観光客の増加に伴い、客層にはどのような変化がありましたか。

近年は、特に若い年代層も増えています。「聴く」ことに特化した「ジャズ喫茶」文化。これが日本独自の最大の特徴です。アメリカでジャズは、「踊る場所」や「お酒を飲む場所」でしたが、日本では「静かに音楽と向き合う場所」として発展しました。

巨大なスピーカーと膨大なレコード盤。私語厳禁で、コーヒー1杯で何時間も名盤に耳を傾ける。このような鑑賞スタイルは海外からは珍しく思われていたようです。

一巡して今は、もっと軽やかで自由なもの。難しい理屈を抜きにして、コーヒーの香りのように「日常を少しだけ贅沢にするスパイス」として、若い世代にも自然に受け入れられてきている気がします。ジャズという音楽に対する向き合い方が変化したというよりは、ようやく今の若者の暮らしに、いい意味で「馴染んだ」のだと感じています。

ジャズが持つ「自由な精神」がいつの時代も退屈している人の心を震わせていて、その本質だけは少しも変わっていない。それが一番面白いところですね。

―来店客の中で特に印象に残っているミュージシャンやエピソードを聞かせください。

国内外の有名ミュージシャンがふらっと立ち寄ってくれるのは大変うれしく、光栄に思います。特に仲良しの日野照正さんには、ご来店いただく度に白いカッターシャツの背中にサインとイラストを描いていただくのが定番で、大切な宝物です。

振り返ると1968年、日野照正、日野元彦らのDUGでのライブに来日中のスタン・ゲッツ(Stan Getz)とチック・コリア(Chick Corea)が飛び入り参加したのはじめ、アルバート・マンゲルスドルフ(Albert Mangelsdorff)の『Diggin'』(1971年)、マル・ウォルドロン(Mal Waldron)の『Meditations』(1972年)、カーメン・マクレー(Carmen McRae)の『AS TIME GOES BY』(1973年)、バリー・ハリス・トリオ(Barry Harris Trio)の『Barry Harris Live At "Dug"』(1995年)など、DUGでのライブが名盤として残されています。

渡辺貞夫さん、ケイコ・リー(Keiko Lee)さん、阿川泰子さんなど、数多くのジャズミュージシャンにご来店いただきました。

ロゴをデザインしてくださったイラストレーターの和田誠さんも学生時代から通ってくださって、先代と親交を深めていましたね。

Photo: Manabu Morooka | Store interior taken on closing day

―これまで移転などを経ながら営業を続けてこられましたが、今後別の場所で再開される予定や構想はありますか?

「先代マスター・中平穂積のDUGは幕を降ろす」ということです。続く2代目・中平塁「らしい」新たな展開は、「To be continued……」。現在、鋭意模索中です。7月1日にビル解体が決定しているということで、こちらには選択肢がない状況でした。時代の流れで、抗えないことです。

建築家の故・岩淵活輝氏、グラフィックデザイナーの亡き和田誠さんとジャズ写真家の故・中平穂積のコラボレーションにより、新宿で居心地のよい空間として1967年に「創造」された「DUG」は、幕を下ろす。「来るべき時が来た」と、感じています。

Photo: Manabu Morooka | Store interior taken on closing day

新宿を中心としたアングラ文化・ジャズ文化を象徴する昭和の名店がまた一つ消えていきました。時代の流れとはいえ、「また別の場所で」を望む声も少なくありません。日本のジャズ喫茶が見直されている今、中平さんの「To be continued……」に期待しましょう。

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  • 新宿DUG、移転先で再開の可能性あり

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