
奈良県平群町のメガソーラー建設工事に反対する住民らが起こした訴訟で、大阪高裁は「審査基準に不合理な点がある」として開発許可を取り消し、住民側が逆転勝訴した。メガソーラー開発の許可取り消しは初とみられる。
Yapay zekâ özeti
奈良県平群(へぐり)町のメガソーラー(大規模太陽光発電所)建設工事に反対する住民らが、県を相手取って林地開発の許可取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁(長谷部幸弥裁判長)は18日、「審査基準に不合理な点がある」として開発許可を取り消した。請求を棄却した一審・奈良地裁判決を取り消し、住民側が逆転勝訴した。
住民側弁護団によると、メガソーラー開発の許可を取り消した判決は初めてとみられるという。
平群町のメガソーラーは、県が開発許可を出して2021年に工事が始まった。下流域の住民らが23年、開発で森林が伐採されれば土砂災害や洪水の危険が高まるなどと訴え、許可取り消しを求める裁判を起こした。
県の基準「合理性見いだし難い」
高裁は、県が許可を与えた際の審査について詳細に検討。洪水を防ぐために雨水などを一時的にためる「調整池」に要求する基準に着目した。
県が設けた基準では、降雨の継続時間を10時間、総雨量は147ミリと想定し、これに対応できる調整池を求めていた。
しかし判決は、開発地周辺では、この想定を超える降水量だった日が過去49年間で5回あったうえ、「近年になるほど降雨量が多い日が増加している」と指摘。県は別の基準では降雨の継続時間を24時間としているのに、この基準では10時間としていることにも「合理性が見いだし難い」と言及した。
許可を与える前提となった県の基準の設定が不合理で、看過しがたい程度に重大だとして、許可は違法だと結論付けた。
奈良県の山下真知事は「判決文が届いていないのでコメントを差し控えます」との談話を出した。

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