
中国、日本人2人を拘束 レアアース関連製品の不正持ち出し疑い
中国遼寧省大連で、日系大手重電メーカーグループの日本人2人が中国税関当局に拘束された。2人はレアアース関連製品の「国家輸出入禁止貨物密輸」容疑で、軍民両用品輸出規制関連の法令違反に問われているとみられる。同グループは2025年前半から同様の方法でレアアース磁石を組み込んだ製品を日本に輸出していたことが判明した。

中国遼寧省大連で、日系大手重電メーカーグループの日本人2人が中国税関当局に拘束された。2人はレアアース関連製品の「国家輸出入禁止貨物密輸」容疑で、軍民両用品輸出規制関連の法令違反に問われているとみられる。同グループは2025年前半から同様の方法でレアアース磁石を組み込んだ製品を日本に輸出していたことが判明した。

富士電機グループ社員が中国で拘束された事案は、中国のレアアース規制強化と日本の「脱中国」政策の間の企業の実態との乖離が背景にあるとみられる。現地では「裏技」と称されるレアアース磁石の取り出し手法が広がり、中国側がこれを警戒した可能性がある。

木原稔官房長官は24日、中国・大連で日本人2人が5月に国家輸出入禁止貨物密輸容疑で拘束されたと発表した。うち1人は大手重電メーカーの現地法人社員で、レアアース関連製品の不正持ち出しが疑われている。日本政府は邦人保護に万全を期す方針。

中国税関総署のデータによると、5月のレアアース磁石の日本への輸出量は前月比34.6%減の123トンとなり、昨年5月以来の低水準となった。中国政府の輸出規制の影響が続いているとみられる。

G7サミットは中国の過剰生産とレアアース供給網強化を議題に、結束をアピールしたが、実効性が問われる。マクロン大統領は中国を名指しで懸念を表明。OECD調査では中国企業の政府補助金割合がOECD加盟国企業の3~8倍に達し、安価な中国製品の流入が問題視されている。

信越化学工業は、福井県に3つ目となるレアアース製錬設備を新設する方針を明らかにした。2008年以来の新規設備投資で、生産能力向上と顧客への安定供給強化を目指す。国の補助金活用も検討している。

中国政府は、トランプ米大統領の高関税措置や高市早苗首相の台湾有事に関する国会答弁への対抗として、レアアースの輸出規制を実施した。日米欧は中国への依存脱却を目指すが、中国のレアアース生産における圧倒的なシェア(約7割)と、中・重希土類におけるほぼ100%の支配力は依然として大きい。