Quick Look
中東の原油はコスト競争力と日本の製油所への適合性から重要だが、ホルムズ海峡情勢を受け、代替調達や安全策の検討が必要。国家備蓄放出等で供給は維持されたが、域外調達や製油所投資の経済性も課題。
AI-generated summary
Why It Matters
中東の原油は生産コストが低く、日本の製油所にも適合するため、エネルギー安全保障上重要である。しかし、中東情勢の緊迫化により、ホルムズ海峡の安全な航行が懸念されている。
中東の原油は、グローバルな原油需要を支える非常に重要なエネルギー。生産コストが低く、深海油田のような大規模投資を必要としないことから、コスト競争力が非常に高い。
さらに、日本の製油所に非常にマッチした原油であり、エネルギー安全保障の観点からも非常に有効な原油だと考えている。引き続き原油生産の拡大を進めていきたい。
一方で、今回の中東情勢を踏まえ、ホルムズ海峡を回避する施策や安全性を高める手立てについては、さまざまな選択肢を検討していかなければならない。
──現在のホルムズ海峡における原油輸送はどのような状況か
当社は自前で船舶を保有しているわけではなく、船会社に輸送を依頼している。その中で、当社が用船している船も湾内にいくつか残っており、現時点ではまだ出られていない状況となっている。
米国とイランの間では戦闘終結に向けた動きもあるが、当社としては船会社や政府関係者とも連携し、情報を収集しながら注意深く見守るしかない。
──今回の経験を踏まえ、代替調達はどのように考えているか
今回、初めてホルムズ海峡封鎖への対応を経験した。当初はかなり混乱もあったが、国家備蓄の放出などもあり、大きな混乱なく供給を続けることができた。また、中東域外からの調達についても一定の経験を積むことができた。
その上で、やはり中東の原油は平時において非常に経済性が高く、日本の製油所にとっても最もパフォーマンスが出る原油。ロジスティクス面でも日本まで約20日で届く。
今後は、中東域外からさらに調達できる原油がないかを検討するとともに、それらの原油を処理する際の製油所側の制約についても検討していく。
ただ、平時からコストの高い域外原油を常時調達することは、経済合理性を無視した判断にもなりかねない。そうした点も含めて検討していく必要がある。
──中東以外の原油を活用するために、製油所への投資は必要になるのか
中東以外の原油といっても種類はさまざまで、それぞれ製油所での制約条件が異なる。どの原油を対象にするのか、その原油を処理するためにどのような制約があり、どの程度の設備投資が必要なのかを整理しなければ投資額も決まらない。
今年から来年にかけて検討を進めていく。
Open Questions
- 域外原油の調達コストはどの程度上昇するか
- 製油所への設備投資額はいくらになるか
- ホルムズ海峡以外の輸送ルートは確立可能か





