Quick Look
日本の火葬率99.9%に対し、ムスリムは宗教上の理由で土葬を希望。墓地建設を巡り地元住民との摩擦が生じている。共生社会実現のため、宗教的背景と誤解を解き、建設的な対話が求められている。
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Why It Matters
日本の火葬率は99.9%に達し、土葬はほとんど見られなくなった。一方で、増加するイスラム教徒(ムスリム)は宗教上の理由から土葬墓地の建設を求めており、地域住民との間で摩擦が生じている。
我が国の火葬率は99.9%(厚生労働省、2024年度)に上り、土葬はほとんど姿を消した。一方、急増しているイスラム教徒(ムスリム)は、宗教上の理由で土葬墓地建設を求め、地元住民とのあつれきも表面化している。共生社会実現に向けて我々はどう対応すべきだろうか。日本ムスリム協会の前野直樹理事に聞いた。【聞き手・西尾英之】
イスラムと日本の友好、長い歴史
イスラム教だけではなく、キリスト教などを含めた一神教の教えでは、最後の審判の日、誰もが永遠の天国か地獄かに振り分けられる。一神教が描く地獄とは、火の責めを受け続けるものだ。死後に焼かれるのは地獄で火あぶりにされるのと同じで、死後も魂が苦楽を感じると信じる本人には大変な苦痛だ。遺族にしても、さっきまで息をしていた家族に、誰が地獄の苦しみを味わわせたいだろうか。
ムスリムが土葬を求めるのは、そういった宗教上の理由だ。土葬は死者を丁重に弔う手段として受け継がれ、世界中で今も多くが土葬されている。日本でも歴史的には土葬が主流で、今もそれを望む人もいる。土葬が日本の伝統に反し、死者への礼節を損なうとの考えは誤解だ。水質や土壌汚染をもたらすとの批判もあるが、単なるイメージに基づくもので、科学的な根拠があるものではない。
土葬墓地やモスク(イスラム礼拝所)建設への反対は、SNSの限られたアカウントからの発信から広がった、ゼノフォビア(外国人や他民族への嫌悪、排斥感情)、イスラムフォビアともいえる風潮に基づくものだ。
イスラムと日本は長い間、友好的な関係を築いてきた…
Open Questions
- 地域住民の懸念にどう対応するか
- 土葬墓地建設の具体的な場所はどこか
- 宗教間の理解をどう深めるか






