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サイバーエージェントとフリー、全社的なAI活用を推進する秘訣
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ITmedia18h agoBusiness6 min readJapan

サイバーエージェントとフリー、全社的なAI活用を推進する秘訣

Quick Look

サイバーエージェントとフリーは、生成AIの登場を機に全社的なAI活用を推進。コンテスト開催や社内チャットボットの工夫、リーダー層への働きかけ、人材育成などを通じて、AIを業務に根付かせ、新たな価値創造を目指している。

AI-generated summary

Why It Matters

サイバーエージェントとフリーは、生成AIの登場を機に全社的なAI活用を推進。両社は以前からAI研究開発を進めていたが、ChatGPTの登場でその重要性を再認識し、全社的な取り組みへと発展させた。

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──全社的なAI活用に取り組み始めたきっかけは?

上野氏: サイバーエージェントでは、生成AIが登場する以前からAIの研究や活用を進めていた。特に広告事業では2016年頃からAIを活用した研究開発やプロダクトづくりを実施していた。

転機となったのは2022年末のChatGPTの登場だ。これは一部の事業や職種だけの話ではなく、全社に影響する変化だと感じた。藤田晋会長が「生成AIを使う会社と使わない会社では数年後に大きな差がつく」と発信し、広告事業だけでなく、メディアやゲーム、コーポレート部門を含めた全社的な推進が始まった。

前村氏: フリーも似ている。もともとAI研究開発組織があり、プロダクト開発の文脈でAI活用を進めていた。

その後、生成AIの進化によって「業務にも取り入れていくべきだ」という流れが生まれた。フリーは新しい技術や変化を前向きに取り入れる文化があるため、現場からもAI活用への期待が大きかった。特に開発組織では働き方そのものが変わり始めており、現在もその変化の真っただ中にある。

──社員が自発的にAIを使いたくなる仕掛けはどのように作ったのか

上野氏: サイバーエージェントには「皆でお祭りごとにして楽しもう」というようなカルチャーがある。AIに関しても「生成AI徹底活用コンテスト」を開催した。

賞金総額1000万円というインパクトもあったが、本質はそこではなく、重要だったのは「AIを自分事化してもらうこと」だった。

2023年に実施した第1回では、あえて「AIによる実現性を問わない」というルールにした。当時はまだ、AIを一部のエンジニアのものだと思っている社員も多かったので「日々の業務で少し面倒くさいなと思っていること」や「もっと効率化できたらいいと思うこと」を自由に応募してもらった。

結果として、さまざまな事業部から多くのアイデアが集まった。AI活用の種を発見できただけでなく「会社にはこんな業務があるのか」と現場理解を深める機会にもなった。

前村氏: フリーでもAI活用事例のコンテストを実施した。

また、社内チャットボットの活用では「どうすれば社員が使いたくなるか」を重視している。AIは作れば使われるわけではなく、使われながら改善されていくもの。社内キャラクターの要素を取り入れたり、親しみやすい口調にしたりして、フィードバックしたくなる工夫をしている。

AI活用というより、ITツール全般の浸透施策に近いかもしれない。技術よりも、どう使ってもらうかが重要だ。

──リーダー層のAI活用はどのように促進しているのか

上野氏: 社内にAI活用を浸透させるには、現場だけでなく、事業責任者や管理職のコミットメントが重要である。そこで実施しているのが「AI番付」だ。相撲の番付表になぞらえ、各事業部のAI活用度を「横綱」から「幕下」までの7段階で評価。社内では責任者の顔写真付きで公開している。

AI活用は単なる工数削減で終わっては意味がない。事業価値や顧客価値につなげることが非常に大事だと考えている。

そのため「AIを使って業務をどう再設計するか」「AIによってどんな価値を生み出すか」を責任者自身が考えるきっかけとして番付制度を運用している。

前村氏: フリーでは経営合宿で各リーダーに「自分たちの業務プロセスをAI前提で考え直してほしい」と依頼した。完成形でなくてもよく「営業の未来はこう変わるのではないか」といった構想段階のアイデアでも発表してもらった。

ボトムアップだけでは業務プロセス全体の変革は難しい。トップが未来像を描き、組織として変化を考える機会を作ることが大切だと考えている。

──AI時代に求められる人材や働き方はどう変わるのか

前村氏: 個人的な実感として、育休から復帰した際のキャッチアップは、AIによって大きく助けられた。

社内チャットボットは新入社員や復職者のオンボーディングでもよく使われている。情報収集のハードルが下がり、立ち上がりも早くなる。

また、AIはどんなことでも相談できる壁打ち相手になり、質問しづらいことでも気軽に聞けるため、働きやすさの面でも効果を感じている。

上野氏: サイバーエージェントでも職種の境界が少しずつ変わり始めている。例えば、長年プロデューサーとして働いてきた社員がAIを活用してプロトタイプを作ったり、簡易的なダッシュボードを開発したりするケースが出てきた。

一方で、AIだけでは会社独自の強みにはならない。業界知識や顧客理解、これまで蓄積してきたノウハウをAIに反映していくことが重要だ。

若手の自由な発想と、ベテランが持つ知見。その両方を組み合わせることで競争力につながると考えている。

──これからAI活用を進める企業へのアドバイスを

上野氏: まずは隣の人とAIの使い方について話してみることが大切だ。

AI活用は個人のチャット画面の中で完結しがちだが、自分と近しい人の使い方を知ることで新しい発見がある。小さな共有から始めるのがいいのではないか。

前村氏: 社内にいる「AI好きな人」に注目してみるのもいい。どんなきっかけでAIにはまったのか、何が面白いのかを聞いてみる。そうした人たちの熱量は周囲に波及していく。

組織変革にはトップダウンも必要だが、一人一人が前向きに使いたいと思う状態を作ることも同じくらい重要だ。

Open Questions

  • AI活用による具体的な事業価値向上の事例は?
  • 今後のAI技術の進化にどう対応していくか?

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This article was originally published by ITmedia.

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