韓国で検察庁が廃止、重大犯罪捜査庁と公訴庁が発足へ
補充捜査権の原則廃止により、被害者支援団体からは捜査能力への懸念の声
Quick Look
韓国で2日、検察庁が廃止され、重大犯罪捜査庁と公訴庁が新たに発足する。検察の補充捜査権が原則廃止されることに伴い、警察の捜査能力不足を懸念する被害者支援団体や法曹界から不安の声が上がっている。
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Why It Matters
韓国の司法制度改革により、検察の権限を縮小し、捜査と起訴を分離する組織再編が行われる。
【ソウル時事】韓国で2日、検察庁が廃止され経済犯罪などを捜査する重大犯罪捜査庁と起訴や公判維持を担う公訴庁が発足する。これに伴い、検察に認められていた補充捜査権は原則廃止。警察の捜査を補う機能が失われることに、被害者の支援団体からは懸念の声が上がっている。
「しわ寄せは被害者に」 検察の補充捜査廃止で弁護士―韓国
性暴力やDV(家庭内暴力)などの被害者支援団体「韓国女性の電話」の宋蘭姫・常任代表は「女性暴力の捜査では、警察であれ検察であれ、担当する捜査官の力量に左右される部分が大きかった」と指摘する。
従来は警察の捜査が不十分でも、検察の補充捜査に期待できたが、今後それができない。宋氏は「警察の捜査能力がまだ追い付いていない」と不安を口にする。
検察廃止に向けて制度設計が進む中、5月に南西部・光州で起きた女子高生殺害事件は世論に警察の捜査への不信感を植え付けた。現役警察幹部だった被告の父親による証拠隠滅が検察の捜査で明らかになり、検察は一般殺人より重い強姦(ごうかん)目的の殺人罪で起訴。法曹界などで補充捜査の必要性を訴える声が高まった。
こうした背景から、性暴力やDV、児童虐待など「社会的弱者」に対する7種の犯罪については、警察が勝手に事件を終結させることを防ぐため、公訴庁に全件送致するよう義務化。また、重大犯罪捜査庁が7種に限って補充捜査を担当できる制度も整えられた。
ただ宋氏は、警察と検察が対立してきた従来のような状態では、起訴や有罪判決に向けた協力が可能なのか疑問だと語る。制度変更後の捜査の過程が「どうなるのか、具体的に見えない」と懸念を示している。
Open Questions
- 警察の捜査能力が不足する中での実効的な捜査体制の構築
- 制度変更後の捜査プロセスの具体的内容







