サーフィン競技会場・大石海岸の変遷:公害からまちおこしの柱へ
かつて「サーフィン公害」と敬遠された愛知県田原市の大石海岸が、アジア競技大会の会場となるまでの道のり
Quick Look
9~10月に愛知県田原市の大石海岸で開催されるアジア競技大会サーフィン競技。かつては住民とのトラブルで「サーフィン公害」と敬遠された地域が、有志による長年の清掃活動やパトロールを経て、国際大会の会場となるまでの変遷を追う。
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Why It Matters
かつて大石海岸では一部サーファーの迷惑行為が問題視され、「サーフィン公害」と呼ばれていた。地域住民とサーファーの対立が続いていた。
9~10月に愛知県内を主会場に開かれるアジア競技大会では、渥美半島の中央部、愛知県田原市赤羽根町の大石海岸でサーフィン競技が開かれる。かつては一部のサーファーの素行の悪さから、サーフィンを「公害」と敬遠した歴史もある地域。今や、まちおこしの柱となり、国際大会が開かれるようになった。ここに至るまで有志の地道な取り組みがあった。
ゴーという音とともに大きな波が白い砂浜に打ち寄せる。別名、太平洋ロングビーチ。9月25~29日(29日は予備日)の本番に向け、作業員らがフェンスを築き、コンテナハウスを並べている。
会場すぐ近くの集落に通じる道路に色あせた看板が立っている。
「住民が迷惑し困っています 駐停車禁止」「思いやりの心を」
「昔は一部のサーファーによる被害が本当にひどかった。勝手に民家に入り込む、トイレを使う、汚物を捨てる。役場への苦情は絶えませんでした」。地元住民で、旧赤羽根町(現田原市)役場職員だった大羽耕一さん(67)は振り返る。
「サーフィン公害を防ごう」「数多くの問題が発生しています」。1980年の町の広報誌にはこんな見出しの記事も載っていた。
「ごみは持って帰れよ」。その頃、そう呼びかけて海辺を回るサーファーがいた。加藤昌高さん(72)。当時は知立市在住。毎週のように2時間以上かけて通っていた。「このままでは、こんないい海で将来、サーフィンができなくなる」と危機感を覚え、有志と清掃活動を始めていた。処理しきれないごみ20袋以上を自分の車に積んで持ち帰ったことがあった。メロンやスイカの盗みを防ぐため、未明にパトロールもした。
一方の大羽さん。「放ってお…
Open Questions
- 大会後の地域振興策はどのように継続されるのか







