マンガ配信アプリ「comico」が2027年1月にサービス終了を発表。マンガ家のサダタロー氏が、縦読みマンガの表現の制約、制作体制の課題、そして日本市場におけるマーケティング手法の失敗が普及を阻んだ要因であると分析している。
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マンガ配信アプリ「comico」が2027年1月6日をもってサービスを終了すると発表した。縦読みマンガは韓国発祥のスマホ向け形式として普及を図ってきた。
マンガ配信アプリの「comico」が、2027年1月6日をもってサービスを終了すると発表しました。comicoは韓国発祥の、スマホ向けの画面を縦方向にスクロールして読む縦読みマンガの配信サービスを行っていますが、サービス開始から約13年で幕引きとなります。
7月には、セガサミーが同じくマンガ配信サービスである「Renta!」を提供するパピレスとの資本業務提携を解消するという発表もありました。両社は共同で縦読みマンガの新レーベルを発表していましたが、当初期待された成果が得られる状況ではなくなったようです。
日本で縦読みマンガのサービスが始まったのは11年ごろ。これまでに、comicoで連載していた「ReLIFE」のように大ヒット作もあります。それでもこのような現状になったのはなぜでしょう。マンガ家の端くれであるボクなりに考えてみました。
まず、縦読みマンガは表現の幅が日本のマンガに比べて狭いことが挙げられます。スマホの画面サイズに合わせるためにコマの大きさに融通が利かない、基本的にコマを縦に並べるしかないためコマ配置にも自由度がないなど、日本のマンガに比べて、表現方法に制限が多い印象です。歴史も日本のマンガに比べて浅いので、今後画期的な表現方法が出てくる可能性はあるものの、現状ではまだまだ日本のマンガの表現方法には敵わないと思います。
制作環境にも日本で受け入れられにくい理由がありそうです。日本のマンガが、基本的に作者1人、もしくは数人のアシスタントを加えた少人数制で作られているのに対し、韓国の縦読みマンガは大人数による完全分業制だといいます。1つの作品に関わる人が多いと、1人の取り分は当然減ります。
またSNSで関係者とみられる方々のポストを見ていると、契約自体も配信会社側が有利なものになっているようです。だからこそ配信サービスへの新規参入が増えたのだと思いますが、一方で日本のマンガ家にとって縦読みマンガを描くメリットがありません。作品が少なければ、ヒット作も生まれにくくなります。
そして個人的に一番疑問に感じていたのは、一時期よく見た縦読みマンガの宣伝手法です。おそらく配信サービスが増え、勢いがあった時期だったのでしょう。縦読みマンガを取り上げた記事などで「韓国のマンガが世界のスタンダード」「日本のマンガはオワコン」みたいな主張がセットになったものをいくつも目にしました。
何かを持ち上げるために他者を貶めるやり方を日本人は好みませんし、自分が好きなものだったら気分が悪いはず。あれが原因で縦読みマンガのアンチになった人もいたと思います(ソースはボクの担当編集)。
いろいろ書いてきましたが、ボク自身は縦読みマンガもまだまだ可能性を秘めていると思っています。なぜなら、この連載のマンガも縦読み形式だから。基本フルカラーで、スマホで気楽に読める形になっておりますので、是非マンガのほうも読んでみてください!
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