
取り調べの可視化を訴え続けてきた小坂井久弁護士に、検察の取り調べにおける問題点を聞いた。
大阪地検特捜部の田渕大輔検事が取り調べ中に威圧的な言動をとったとして刑事裁判に発展。30年以上取り調べの可視化を訴える小坂井久弁護士は、個人の資質の問題ではなく、組織内で不適切な手法が再生産される構造的な問題であると指摘した。
AI-generated summary
大阪地検特捜部の検事が取り調べ中に威圧的な言動をとったとして刑事裁判にかけられている。小坂井弁護士は、過去の汚職事件でも同様の取り調べ手法が行われていたと指摘している。
検事による威圧的な取り調べが相次いで明らかになり、刑事責任まで問われる異例の事態になっている。取り調べの可視化を30年以上訴え、「ミスター可視化」とも呼ばれる小坂井久弁護士(73)=大阪弁護士会=に、問題はどこにあるのかを聞いた。
――大阪地裁では「検察なめんな」と怒鳴って机をたたいたとして、元大阪地検特捜部の田渕大輔検事(54)を罪に問う刑事裁判が始まり、24日には第3回公判があります。この裁判をどのように見ていますか。
驚くべきことですね。取り調べが録音・録画されているとわかっていながら、あのような取り調べをした。いまの可視化の制度では不十分だったということでしょう。検察の意識そのものが変わっていないんです。
――どういう意味ですか。
私は特捜部を「鵜飼(うか)い」に例えてきました。主任検事が鵜匠(うしょう)で、部下の検事が鵜(う)です。鵜匠が「この供述を取ってこい」と指示し、鵜が取り調べをする。
この事件で言えば、鵜匠は捜査を指揮する主任検事だった蜂須賀三紀雄検事で、田渕大輔検事が鵜です。
鵜だった人はやがて鵜匠になり、自分が教わったやり方を次の世代に伝えていく。個人の資質というより、組織の中で問題のある手法が再生産される構造があるのです。
――主任検事だった蜂須賀検事とは、過去に法廷で対峙されたそうですね。
20年ほど前ですが、2007年に大阪地検特捜部が手がけた奈良県生駒市の汚職事件で、私が弁護人を務めた市議会の元議長は「息子を逮捕すると脅された」「机をたたかれた」などと被疑者ノートに記録していました。この取り調べを担当していたのが、蜂須賀検事でした。
裁判所は結局、こうした取り調べの違法性を認めませんでした。
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田渕大輔検事の刑事裁判の第3回公判が24日に開かれる。
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