絵本「たからものはふつうの日」、小児がんと闘った13歳の中学生の思い描く
小児がんと闘い、13歳で生涯を閉じた大阪府豊中市の中学生、土井大地さんが自らの命と向き合う日々を描いた絵本「たからものはふつうの日」が完成した。制作した母親のかおりさん(45)は病院やホスピス、小中学校などに絵本を寄贈する。書店などでの取り扱いを目指しており、「大地の思いが、今を生きる誰かの力になれば」としている。
大地さんは保育園に通っていた2016年12月、5歳の時に小児がんの一種・神経芽腫と診断された。治療が実って一度は元気になったものの、21年6月に再発。24年10月に亡くなった。
絵本は、大地さんが中学入学後、少しずつできないことが増える中で作文コンクールに応募した時の作品が原作になっている。
「ぼくには、次の機会がないかもしれない」
死の恐怖と向かい合いながらも、朝起きて学校へ行き、友達と話し、家に帰ってごはんを食べるという多くの人にとっては何でもない「普通の日」が、大地さんにとっての「宝物」だった。
プロの絵本作家とイラストレーターが文章と絵をそれぞれ担当。23ページ、21センチ四方の大きさで、大地さんの思いが水彩画で優しく表現されている。
かおりさんは、大地さんの兄の颯大(そうた)さん(17)とともに25年7月、NPO法人「おおさかレモネードスタンドプロジェクトPilina(ピリナ)」を設立。各地のイベント会場などでレモネードを販売し、利益を病院に寄付して小児がんの研究に役立ててもらう活動などを続けている。
かおりさんは「絵本を手にした人が自分の人生と向き合い、何を大切にして、どう生きたいのかを考えるきっかけになれば」と話している。
問い合わせは同法人(070・5506・9053)。メール([email protected])。【中川博史】






