
イランと戦闘終結で原油価格は下落、ガソリン価格への影響は?
米国とイランが戦闘終結で合意し、ホルムズ海峡での船舶航行が正常化へ。原油価格は3カ月ぶり安値に。エコノミストは今後の価格動向を注視。

米国とイランが戦闘終結で合意し、ホルムズ海峡での船舶航行が正常化へ。原油価格は3カ月ぶり安値に。エコノミストは今後の価格動向を注視。

15日のニューヨーク株式市場で、ダウ工業株平均が前週末比400ドル超上昇し、最高値を更新した。米国とイランが戦闘終結に向けた覚書に署名し、原油価格が下落したことが背景にある。

日本銀行の植田和男総裁は、イラン情勢による原油価格高騰で、日本が過去50年で5回目の原油価格ショックに直面していると認識。1970年代の石油危機を例に、過去の原油価格上昇の物価への影響を振り返った。

15日の債券市場では、長期金利が29年ぶりの高い水準となる2.72%まで上昇しました。原油価格の高止まりによる物価上昇への懸念などから、急ピッチな上昇になっています。

ロシアのラブロフ外相は、イラン情勢を背景にした原油価格の高騰に関連して、日本がロシア産の原油の輸入を望む場合は反対しない考えを示し、ウクライナ侵攻を受けたロシアに対する各国からの制裁の解除につなげたい狙いがあるものと見られます。

国の委託を受けてガソリン価格を調査している石油情報センターによりますと、レギュラーガソリンの小売価格は、11日時点の全国平均で、1リットル当たり169.4円と、前回調査の2週間前より0.3円値下がりしました。政府の激変緩和措置による補助金で、170円程度の水準が続いています。また、14日からの出荷分を対象とした補助金について、経済産業省は、国際的な原油価格の上昇などにより、2週間前より2.9円増えて、1リットル当たり42.6円としています。

中国の先月の輸出額は、東南アジア向けなどが大きく伸びたことやアメリカ向けが増加に転じたことから、去年の同じ月と比べて14%余り増えました。今後はイラン情勢を背景とした原油価格の高止まりがどう影響するかが焦点になります。

イラン情勢の影響で原油価格が高止まりする中、アメリカではレギュラーガソリンの平均販売価格が、1ガロン=3.78リットル当たり4ドル50セントを超えました。ロシアによるウクライナ侵攻のあとの2022年7月以来の高値水準で、アメリカではガソリンなど燃料費の上昇によって個人消費に悪影響が出るとの見方も出ています。

中国の4月の製造業の景況感を示す指数は、航空宇宙や電機などの業種で生産や受注が増加したことから、景気判断の節目となる「50」を2か月連続で上回りました。ただ、イラン情勢を背景に原油価格が高止まりしていて、今後、企業の景況感にどう影響するかが焦点となります。

アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は金融政策を決める会合を開き、29日、利下げを見送り政策金利を据え置くと発表しました。利下げの見送りは3会合連続で、イラン情勢によって原油価格が高止まりする中、インフレが再加速するリスクを警戒したものとみられます。今回の会合は、来月任期を終えるパウエル議長のもとでの最後の会合となる見通しで、パウエル議長がこのあとの記者会見でイラン情勢の影響や次期議長に指名されている元理事のケビン・ウォーシュ氏の金融政策の方針についてどう発言するか注目されます。

日銀は28日まで開いた金融政策決定会合で、今の政策を維持し、政策金利を0.75%程度に据え置くことを賛成多数で決めました。イラン情勢の先行きが見通せない中、原油価格の高止まりやサプライチェーンの混乱による経済や物価への影響を慎重に見極める必要があると判断したと見られます。植田総裁がこのあとの会見で、今回の決定の背景やイラン情勢を受けた今後の金融政策の見通しについてどのような考えを示すのかが焦点となります。

アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は、今週28日から金融政策を決める会合を開きます。イラン情勢によって原油価格が高止まりする中、インフレが再加速するリスクを踏まえ、3会合連続で利下げを見送るとの見方が強まっています。

日銀は27日から2日間、金融政策決定会合を開きます。イラン情勢の先行きが見通せない中、日銀内では原油価格の高騰やサプライチェーンの混乱などが経済、物価に及ぼす影響を慎重に見極めるべきだという意見が多く、今回は利上げを見送り、政策を維持する方向で議論を行う見通しです。

アメリカの先月の小売業の売上高は、前の月と比べて1.7%増加しました。イラン情勢を受けて原油価格が急上昇する中、ガソリンスタンドでの売り上げが大きく増えたことなどが要因です。

全日空と日本航空は国際線の運賃に上乗せする「燃油サーチャージ」について、当初はことし6月の発券分から最大でおよそ2倍に引き上げる予定でしたが、来月に前倒しすることを決めました。原油価格の高騰で燃料価格が急激に上昇していることを受けての対応だとしています。

週明けの13日の東京外国為替市場、週末に行われたアメリカとイランによる協議が合意に至らず原油価格が上昇したことで円を売る動きが出て、円相場は値下がりしました。

日銀の植田総裁は13日、信託業界の会合に寄せたあいさつで、イラン情勢が不透明で、原油価格の上昇が景気の下押しにも物価の押し上げにもつながる可能性があると指摘し、経済、物価への影響を注意深く見ていく考えを示しました。