
大阪地検特捜部の田渕大輔検事(54)が2019年12月の取り調べで「検察なめんな」などと発言し特別公務員暴行陵虐罪で起訴された事件で、弁護側は6日の公判冒頭陳述で、刑法195条1項の「陵辱若しくは加虐」に当たらないとして無罪を主張した。取り調べの録音・録画映像が衝撃的だったものの、言動の意図や被疑者の受け止め方などを総合的に判断すべきだと訴えた。
AI-generated summary
田渕検事は1997年に司法試験に合格し、2000年に検察官として任官。東京地検や大阪地検で特捜部に配属され、2019年4月に大阪地検特捜部で学校法人横領事件の捜査に加わった。これまで調書の任意性が争われたことはなかった。
大阪地検特捜部が手がけた事件の取り調べで「検察なめんな」などと発言し、特別公務員暴行陵虐罪に問われた検事の田渕大輔被告(54)の公判で、無罪を訴える被告の弁護側は6日、冒頭陳述で主張の内容を明らかにした。全文は次の通り(人物の名前については、原文では実名ですが朝日新聞の判断で匿名にした箇所があります)。
はじめに
「検察なめんなよ」「あなたはプレサンスの評判をおとしめた大罪人ですよ」
2019年12月8日及び9日の取り調べにおいて、田渕検事は被疑者であるA氏(以下「A氏」といいます)に対して、こう申し向けました。その様子は、本件第2回公判において、取り調べの状況を記録した録音・録画媒体が上映された通りです。
映像に映し出された様子は、相応に衝撃的なものです。この映像を見た多くの人が「検察官の取り調べで、しかも録画・録音されている状況の下で、こんな言動が……」と思ったのではないでしょうか。
このような取り調べで作成された調書の内容を、もし取り調べを受けていたA氏が苦痛に感じて田渕検事に供述を無理強いされたなどと主張し、事後に供述を翻していたとしたら、調書の任意性が否定されたかもしれません。A氏が国家賠償請求訴訟を提起すれば、違法だとの認定が下ったかもしれません。
しかし、本件で問われているのは、刑事訴訟法上の問題でも、国家賠償法上の問題でもありません。本件で問われているのは、田渕検事の言動が、刑法195条第1項「特別公務員暴行陵虐罪」における「陵辱若しくは加虐」の行為に当たるといえるのか、なのです。罪刑法定主義の原則の下、一定の謙抑性が求められ、また厳格解釈の要請がある刑法犯に、本件田渕検事の言動が当たるのか、そのことが本法廷で厳しく吟味されなければなりません。
その際には、一部の映像によるインパクトのみから判断がなされるべきではありません。まず刑法195条第1項にいう「陵辱若しくは加虐」とはどういった行為をいうのかが、改めて検討されなければなりません。
また、田渕検事の言動が、どのような過程を経て、どのような意図で行われたのか、さらには、当該言動をA氏がどのように受け止めたかも、重要な判断要素となります。
そして、そのような厳密な検討を経れば、田渕検事の言動は、「陵辱若しくは加虐」の行為、すなわち「陵虐」行為には当たり得ないことが明らかとなります。したがって、田渕検事は、無罪です。
田渕検事の経歴
田渕検事は、中央大学を卒業後、1997年に司法試験に合格し、2000年4月に検察官として任官しました。その後検察官として全国各地を転勤する過程で、東京地検や大阪地検で特捜部に配属されました。そして19年4月、大阪地検特捜部に配属されているときに、学校法人を巡る業務上横領事件の応援検事として、捜査に加わることになりました。
田渕検事は、検事として今日まで稼働する中、様々な事件の捜査や被疑者・関係者の取り調べを担当してきました。田渕検事は、取り調べにおいて、立場の違いはあるとしても、取り調べる対象となる人に対し、できるだけ同じ人間として向き合い、その人の言い分に十分に耳を傾けること、特に否認している被疑者に対しては、厳しく追及することがあったとしても、その弁解は十分に聞いた上で、客観的証拠との矛盾を問いただし、自身の言い分が不合理であることを理解してもらうことが重要だと考え、職務に当たってきました。
なお、田渕検事は、その経歴において、自身が作成した調書の任意性が、その後の刑事裁判で争われたことは一度もありませんでした。
■本件取り調べに至る過程…
AI outlook — possibilities, not facts
裁判で無罪判決が出される可能性がある
Possible · Within weeks

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