長期金利が30年ぶりに3%突破、市場の懸念と専門家の見解
高市政権の財政運営と日銀の利上げ観測が市場に与える影響
Quick Look
長期金利が30年ぶりに3%の大台を突破。過去最大の概算要求による財政懸念や、日銀の利上げ加速観測が市場の重石となっている。専門家は、高市政権の財政政策と市場の信頼感に乖離が生じていると指摘する。
AI-generated summary
Why It Matters
長期金利が30年ぶりに3%に達した。市場では財政悪化懸念と日銀の利上げ加速観測が強まっている。
長期金利が1日、30年ぶりに3%の大台を突破した。金利上昇圧力は今後も止まらないのか。高市早苗政権は金利高にどう向き合うべきか。2人の専門家に聞いた。
■SMBC日興証券の永田紘一・円金利市場部副部長
国債の発行に対する投資家の需要の弱さが改めてあらわになった。相場を反転させるような材料はなく、(債券市場は)12月ごろまで不安定な動きが続くのではないか。
元々、消費減税の財源の問題がくすぶるなか、2027年度予算編成に向けた各省庁の概算要求が過去最大となる見通しとの報道があり、財政への懸念が意識されたタイミングだった。
加えて、FRB(米連邦準備制度理事会)のウォーシュ議長が講演で(利上げに前向きな)「タカ派」とみられる発言をしたことで、米国が9月に利上げするのでは、との観測が強まった。日本でも物価高(インフレ)への対処から日本銀行の利上げペースが9月、12月と、従来よりも加速するとの見方が広がっており、金利上昇の圧力につながっている。
消費減税の財源問題は12月中旬まで解決しないとされているし、日銀の利上げペースが実際に加速するのかもまだはっきりしない。市場でも、相場を反転させる勢いのある(国債の)買いはなく、投資家は将来の金利上昇を見越して慎重に買いを入れているような感じだ。
■ABC経済研究所の熊野英生氏
長期金利が3%に達する時期は、想定より早かった。世界的な金利上昇に加え、日本では来年度予算の概算要求が過去最大と報じられ、金融市場が国債増発への警戒を強めた面があるのではないか。
高市首相が掲げる「責任ある積極財政」の「責任」に、市場が疑問符を付け始めたとも言える。消費減税やガソリン補助金といった物価高対策によって財政悪化の懸念が強まり、それが円安や金利上昇につながるという政策運営の矛盾も表れ始めている。
財源を示さないまま大型減税…
Open Questions
- 日銀の利上げペースは実際に加速するのか
- 消費減税の財源問題は解決するのか







