Quick Look
トランプ大統領は米中間選挙を前に軽油価格の引き下げを最優先とし、ロシアの製油施設への攻撃を続けるウクライナのゼレンスキー大統領の退陣が望ましいとの見解を示した。ゼレンスキー氏はこれに先立ち、米国が対ロ制裁を緩和したことを非難しており、両首脳間の不信が募ればロシアのウクライナ侵攻終結の機運は遠のきかねない状況だ。
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Why It Matters
トランプ大統領は米中間選挙を前に農家やトラック運転手などの支持基盤である農業州での不満を鎮めるため、軽油価格の引き下げを最優先課題としている。一方、ゼレンスキー大統領はロシアへの軍事支援継続のため製油施設への攻撃を続けており、これが軽油供給逼迫につながると米国から指摘されている。
【ワシントン時事】米中間選挙を前に軽油価格を落ち着かせたいトランプ大統領が、ロシアの製油施設攻撃を続けるウクライナのゼレンスキー大統領の退陣が望ましいとの見解を示した。ゼレンスキー氏はこれに先立ち、ロシア産軽油輸入のため米国が対ロ制裁を緩和したことを非難。両首脳間の不信が募れば、ロシアのウクライナ侵攻終結の機運は一段と遠のきかねない。
「米国民、とりわけ農家、牧場主、トラック運転手のために価格を引き下げることが最優先課題だ」。トランプ氏は9日、軽油供給でロシアのプーチン大統領と合意したと発表したSNS投稿で、国内対策が主目的であることを隠さなかった。
米政府は、軽油の需給逼迫(ひっぱく)につながるロシアの製油施設攻撃を控えるようウクライナに求めてきたとされる。農業機械や輸送用トラックの燃料を軽油に頼る米国の農畜産業に影響が出ており、与党共和党の地盤である農業州で不満が高まっていたためだ。
有力エネルギー投資会社「ピカリング・エネルギー・パートナーズ」の投資責任者ダン・ピカリング氏はSNSで、合意について「何より政治的意味合いが強い」と指摘。専門家からは、製油能力の低下に苦しむロシアの供給余力や、価格引き下げ効果を疑問視する声が上がっている。
一方、ゼレンスキー氏は、9月に対ロシア制裁法に署名したばかりのトランプ氏がわずか1カ月で政策を転換し、一方的に圧力緩和に踏み切ったことに、「不公平で不誠実」と反発した。ウクライナ東部では8日、ロシア軍の爆撃で路線バスが被害を受け、30人以上が死亡。10日には南部でアパートが攻撃され、20人が犠牲になった。ロシアは空爆を強めている。
トランプ氏とプーチン氏が9日に電話で軽油供給について話し合っていた時、米フロリダ州マイアミでは、紛争終結に向けた米欧とウクライナの協議が行われていた。ゼレンスキー氏は、この協議が米ロ交渉の「隠れみの」に利用されたと批判。10日に予定されていた2日目の協議は実施されなかったと伝えられており、和平交渉の先行きにも不透明感が強まっている。
What to Watch
AI outlook — possibilities, not facts
トランプ大統領とプーチン大統領の間での軽油供給合意が具体化され、国際エネルギー市場に影響を与える可能性がある
Possible · Within weeks
ゼレンスキー大統領の退陣要求に対するウクライナ国内および西側諸国からの反発が強まり、米ウ関係にさらに亀裂が生じる可能性がある
Possible · Within weeks
Open Questions
- トランプ氏とプーチン氏の軽油供給合意の具体的内容は何か
- ゼレンスキー氏が退陣に応じる可能性はどの程度か
- マイアミでの米欧とウクライナの協議が再開される見込みはあるか






