
熊本地震を受け全国調査、所在確認や支援の難しさが浮き彫りに
時事通信が全国の都道府県に行ったアンケートで、45道府県が災害時の車中泊避難者の所在や人数把握を「課題」と認識していることが判明。避難場所の分散により行政の支援が届きにくい現状が浮き彫りとなった。
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熊本地震において、避難所の環境や余震への不安から車中泊避難を選択する被災者が多数いた。
7月の熊本地震を受け、時事通信社が全国の都道府県に災害時の車中泊避難に関するアンケートを行った結果、45道府県(96%)が避難者の所在や人数の把握を「課題」と認識していることが30日、分かった。大規模災害では、さまざまな事情から車中泊を選ぶ人が少なくない。一方、行政からは点在する被災者の状況が見えづらく、必要な支援が届かない恐れもある。
熊本地震では、避難所の環境や余震への不安などから、多くの被災者が車中泊避難を選んだ。アンケートは今月中下旬にかけ、全47都道府県を対象に車中泊の課題を複数回答で質問。全自治体から回答を得た。
最も多かったのは「所在・人数の把握」で、栃木、東京以外が選択。理由として、避難場所が分散することや移動することなどが挙げられた。
能登半島地震を経験した石川は、在宅や車中泊の避難者は本人の申し出が前提となるため「把握が特に難しい」と指摘。北海道は「目配りできる車中泊スペースなどが求められる」とした。
所在の把握に次いで多かったのは「健康状態・支援ニーズの把握」(44都道府県)、「自治体の人員・体制」(40府県)、「支援を届けること」(同)。愛媛は「避難者を探すには実際に車を巡回させる必要がある」とし、長崎は「避難先が分散すると支援が届きにくくなる」と回答した。
避難環境に応じた対応も求められる。兵庫は熊本地震で車中泊により熱中症が疑われる死亡例が出たことを踏まえ、暑さ・寒さ対策などの必要性を訴えた。長野は「災害関連死を防ぐため関係機関が連携して情報を把握し、共有することが重要だ」とした。
被災者支援に詳しい菅野拓・大阪公立大准教授は、被災者が居心地の良い避難先を選ぶことを妨げられないとした上で「避難する人をどう把握して、そこにどういう選択肢を提供できるかが問われている」と話す。
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