
高市政権が目指す労働時間規制の緩和を巡り、労使が対立し政府の議論が停滞している。ワーク・ライフバランスの小室淑恵社長は、人口減少下では短時間でも力を発揮できる労働環境の整備が経済成長の鍵だと指摘し、時間外労働の割増賃金率の1.5倍への引き上げ、勤務間インターバルの義務化、中小企業支援の3点を必要だと主張。裁量制見直しや議論継続の状況を伝える。
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日本では長時間労働が常態化しており、働き方改革が進められてきた。人口減少が進行する中で、労働力の確保と生産性向上が課題となっている。高市政権は労働時間規制の緩和を成長戦略の一部として位置付けているが、労働者側からは過労死防止などの観点から反対の声が上がっている。
高市政権が目指す労働時間規制の緩和を巡り、労使が対立し政府の議論が停滞している。働き方改革に関するコンサルティングを行う「ワーク・ライフバランス」(東京都)の小室淑恵社長はインタビューに応じ、人口減少下では「短時間でも力を発揮できる労働環境の整備こそが経済成長の鍵」だと指摘。時間外労働の割増賃金率引き上げを提唱した。
裁量制見直し、議論継続 労働市場改革で成長戦略会議
―2019年以降の働き方改革の評価は。
最も評価されるべき成果は、労働力人口を増やしたことだ。育児や介護を抱える人など、多様な人材が労働市場に残れるようになった。現在、労働力人口は過去最多だ。
―24年から残業時間の上限規制が適用された運輸・建設業界からは「人手不足」と不満の声も。
早く改革を進めた企業には人が集まり、遅れた企業は極端に選ばれなくなったということだ。政治家は「大変な業界だから」と運輸・建設など特定業界の改革を遅らせてきたが、業界の人気を落とし、むしろ人手不足を加速させた。
―見えてきた課題は。
具体的な対応が分からずに仕事を残業代支払いが不要な管理職に付け替えた企業も多く、管理職が「罰ゲーム化」した。他国では働き方を変えるインセンティブを設定して企業側に変化を促したが、日本では強制的に規制されたとの抵抗感が強く、「元に戻そう」という揺り戻しが起きている。
―今後の改革に必要な視点は。
人口構造を踏まえた政策転換が不可欠だ。人口が増える「人口ボーナス期」と、減少する「人口オーナス期」では正解モデルが逆になる。ボーナス期には「男性のみ・長時間労働・均質性」という3要素をそろえた片働きの「終身雇用モデル」が極めて有効で、日本は大成功した。
しかし、オーナス期は「男女・短時間労働・多様性」が鍵になる。裁量労働制の拡大で労働時間を延ばすのではなく、短時間でも能力や意欲のある人材が力を発揮できる労働環境の整備こそが経済成長の鍵であり、高市政権の掲げる戦略17分野の成功につながる。
―労働法制見直しの望ましい方向性は。
時間外労働の割増賃金率1.5倍への引き上げ▽「勤務間インターバル」の義務化▽中小企業支援―の三つが必要だ。割増賃金率は国際標準では1.5倍以上だが、日本は1.25倍と低い。このため、経営者に「新規雇用よりも既存社員に残業させる方が安い」とのインセンティブが働き、従業員に長時間労働を強いがちだ。
高知県は今年度、自治体で初めて(職員の割増賃金率を)1.5倍に引き上げ、残業時間と経費の大幅削減を達成した。経営者がもうけようとすると、うっかりホワイト企業になるようなうまいルール設定が大切だ。
―高市早苗首相の「0~3時間睡眠」も話題に。
人間が集中力を保てるのは起床から13時間までで、15時間を過ぎれば酒酔い運転と同等の集中力になるとされる。終業と始業の間に一定の休息時間を設ける勤務間インターバルの導入により、睡眠時間が確保できる。加えて、長時間労働による仕事の抱え込みを防ぎ、情報共有が進むことで、業務の「属人化解消」にもつながる。
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高市政権は来年の通常国会で労働基準法の改正案を提出し、時間外労働の割増賃金率の引き上げを含む労働時間規制の見直しを試みる
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約10年前、防衛省幹部が防衛担当記者に山本七平の『空気』の研究を推薦し、太平洋戦争末期の戦艦大和の出撃が「空気」によって決まった過程を指摘。幹部は国防に携わる者は空気を作らず、空気にのまれてはいけないと述べ、特に国会がスタンディングの空気にのまれているときは注意すべきと付け加えた。当時は第2次安倍晋三政権下で「安倍1強」と呼ばれていた。

石破政権は2024年10月1日に発足したが、就任から8日後の衆議院解散と26日後の総選挙という戦後最短スケジュールでスタートダッシュに失敗。首相就任当初は予算委員会での野党との議論を意向としていたが、自民党内の早期解散要求に押されて方針を転換。さらに派閥の裏金問題に関与した議員への公認問題がつまずきとなり、岸田政権時代の処分流れを継承する形で政権運営に影を落とした。

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中道改革連合、立憲民主党、公明党は31日に党首会談を開き、3党合流が白紙に戻ったことを踏まえて今後の対応を協議する。立憲民主党による合流拒否を受け、中道の公明系議員は離脱を検討しており、結党から7カ月余りで中道の分裂が避けられない状況となっている。

香川県知事選が30日に投開票され、現職の池田豊人氏が新人2人を破り再選を確実にした。与野党の推薦を受け、子育て支援や企業支援の拡充を訴えて幅広い支持を集めた。善通寺市では知事選として約20年ぶりに電子投票が実施された。