矢野経済研究所、従業員エンゲージメント市場が拡大中と予測 2026年に158億円規模へ
Quick Look
矢野経済研究所によると、企業のニーズがエンゲージメントスコアの計測から改善へと移行し、伴走支援やコンサルティングを備えたパッケージプランへの切り替えが進む。2026年の市場規模は前年比118.6%の158億円と予測。人的資本情報開示の制度変更が追い風となり、中堅企業を中心に新規導入も拡大。2030年頃まで成長が続く見込み。
AI-generated summary
Why It Matters
企業のニーズがエンゲージメントスコアの計測から改善へと移行しつつある。人的資本の情報開示を巡る制度変更が2026年2月に行われ、エンゲージメントスコアが経営戦略や人材戦略の成果を測る指標として位置付けられている。
矢野経済研究所によると、企業のニーズはエンゲージメントスコアを「計測する」ことから「計測結果を基に改善する」ことに移行しつつある。従来はエンゲージメントスコアを計測するサーベイクラウドサービスのみを契約していた企業が、計測結果に基づく従業員エンゲージメント向上のための支援機能を備えたパッケージプランに切り替える動きが増加しており、これが市場拡大をけん引している。
地方企業を中心に従業員エンゲージメントサーベイの新規導入が進展していることも、市場規模の拡大に寄与している。従業員のエンゲージメントを改善したいというニーズの高まりを背景に、伴走支援やコンサルティングサービスを併せて導入する企業も増加傾向にある、と矢野経済研究所は指摘する。
計測から改善への動きは、人的資本の情報開示を巡る制度変更も重なって一層進むと同社は予測する。2026年2月に「企業内容等の開示に関する内閣府令」(注1)などが改正され、人的資本の情報開示方針が変更された。前述のように、企業にとってエンゲージメントスコアは経営戦略や人材戦略の成果を測り、改善し続けるための経営指標へと位置付けが変わりつつある。これが市場拡大の追い風になっているという。
矢野経済研究所は、2026年の市場規模を前年比118.6%の158億円と見込んでおり、今後数年間拡大が続くとしている。人材確保が難しくなる中で業績を維持、拡大するために、新たな採用施策に依存するだけでなく在籍する従業員の意欲向上や生産性向上へと目を向ける企業が増えている。その中心は従業員数300~1000人規模の中堅企業だ。こうした企業による従業員エンゲージメントサーベイの新規導入も、市場規模拡大の要因になっている。
一方で、計測から改善へのニーズの変化によって、サーベイクラウドサービス本体ではなくコンサルティング領域や、エンゲージメントスコア以外の人材情報も統合的に活用できるタレントマネジメントシステム領域への注目が高まる可能性もあるという。2030年にかけて市場規模の伸び率は落ち着くと予測する。
なお、同調査の実施期間は2026年4~6月。国内の従業員エンゲージメントに関連したプロダクトやサービスを展開している企業を対象として実施した。
What to Watch
AI outlook — possibilities, not facts
2026年の従業員エンゲージメント市場規模が前年比118.6%の158億円に達する
Very likely · Within months
今後数年間、市場拡大が継続する
Likely · Within years
2030年にかけて市場規模の伸び率が落ち着く
Possible · Within years
Open Questions
- 具体的な伴走支援やコンサルティングサービスの内容は何か
- 中堅企業以外の規模別の導入動向はどうか
- タレントマネジメントシステムへのシフトはどの程度進むか







