
岐阜県内の店でぬいぐるみを盗んだ罪で起訴された被告の保釈を巡り、最高裁第二小法廷は保釈を認めないとした名古屋地裁の決定を取り消し、保釈を認める決定を下した。証拠隠滅の恐れに関する実質的な理由が示されていないと指摘した。
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保釈は、起訴された被告が保証金を預けて勾留を解く制度。裁判所は証拠隠滅や逃亡の可能性を検討して判断する。
岐阜県内の店でぬいぐるみを盗んだとして窃盗罪で起訴され、勾留された被告(27)について、最高裁第二小法廷(高須順一裁判長)は保釈を認める決定をした。8月31日付。審理した裁判官4人全員一致の意見。被告側の保釈請求を退けた名古屋地裁の決定を取り消した。最高裁が、保釈に関する地裁や高裁の判断を覆すのは珍しい。
保釈は、起訴された被告が裁判所に保証金を預け、勾留を解く制度。被告側が請求し、裁判所は証拠隠滅や逃亡の可能性などを検討して認めるか否かを判断する。
今回の被告は事実関係を認めて保釈を請求し、名古屋地裁一宮支部の裁判官は8月6日、証拠隠滅の現実的可能性は高くないとして保釈を認めた。
だが、検察側の不服申し立て(準抗告)を受けた名古屋地裁本庁の3人の裁判官が、判断を覆して保釈請求を退けた。まだ公判が始まっておらず、被告側が起訴内容への意見を述べていない段階では「共犯者と証拠隠滅をするおそれがある」との理由だった。被告側がこれを不服として、最高裁に特別抗告した。
第二小法廷は決定で、保釈を認めなかった地裁本庁は、被告の事件が初公判前であるとの形式的な理由を示すのみで「証拠隠滅のおそれが高いとみるべき実質的な理由を示していない」と指摘し、地裁本庁の決定を取り消した。そのうえで、保釈を認めた地裁一宮支部の判断が正しいと結論づけた。

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