
高市政権に対抗する軸を打ち立てられず、政策的溝も埋まらない現状
高市政権の右傾化への危機感から結成された中道改革連合は、衆院選での惨敗や重要政策をめぐる立憲民主・公明との溝を埋められず、野党としての対抗軸を失っている。皇室典範改正を巡る足並みの乱れも露呈し、野党共闘の限界が指摘されている。
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中道改革連合は、高市政権の右傾化への対抗軸として結成された。しかし、主要政策での合意形成に失敗し、選挙でも苦戦を強いられている。
中道改革連合の出発点は、高市政権で「右傾化」が進み、「国家」重視の色合いが濃くなることへの危機感だった。
中道は「生活者ファーストの政治」を掲げて「個」を重んじる姿勢を強調。しかし、2月の衆院選では「中道のうねり」を起こすどころか惨敗し、政権への対抗軸を打ち立てるという意気込みは急速にしぼんだ。
急ごしらえだった中道の軸の揺らぎも露呈した。集団的自衛権の一部行使を認める安全保障法制は合憲か違憲か、米軍普天間飛行場の辺野古移設の是非、「原発ゼロ」を目指すのか、憲法改正への向き合い方は――。合流を目指す中道、立憲民主、公明3党は、中道結成から約7カ月経っても重要政策をめぐる溝を埋めることはなかった。
先の特別国会では、旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎えることなどを盛り込んだ皇室典範改正に対し、中道と公明は賛成、立憲は猛反対。中道は女性天皇の是非などの検討を盛り込むよう求めた付帯決議の修正案が与党から一蹴されても賛成した。「国のかたち」をめぐってさえ足並みが乱れる3党の現状が、高市政権が強引な政治を進める環境を許していることは否めない。
中道や立憲を支援する産業別労働組合(産別)の幹部は憤る。「好き勝手を言って、誰もまとまろうとしなかった」
置き去りの1043万票
中道の行き詰まりで、置き去りにされたのは1043万票という有権者の期待である。

高市早苗政権下で初の本格予算となる2027年度予算の概算要求総額が、過去最大の140兆円前後に達する見通しとなった。首相肝いりの「強く豊かな日本」投資枠に各省庁から10兆円超の要求が殺到しており、財政規律の維持と事業の選別が焦点となっている。

高市早苗首相の台湾有事発言以降、日中関係の冷え込みが続いている。超党派議員団が中国共産党幹部と面会したが具体的な成果はなく、11月のAPECでの首脳会談実現も不透明な情勢となっている。

結党から7カ月で失敗に終わった「中道プロジェクト」について、東京大学大学院の境家史郎教授が分析。現実主義的な野党結集を目指した戦略の妥当性と、日本の戦後政治史における中道路線の限界、そして今後の政治への影響を解説する。

中道改革連合の小川淳也代表、立憲民主党の水岡俊一氏、公明党の竹谷とし子代表は31日、3党合流を見送ることで合意した。これにより中道勢力は立民系と公明系に分裂することが決定的となり、政権交代を目指す枠組みは白紙に戻った。

中道改革連合、立憲民主、公明の3党による合流構想が断念された。北海道では連携の動きが続く一方、東京都議からは党存続を求める声が上がるなど、地方組織や議員の間で受け止めは分かれている。

2027年度予算の概算要求が締め切られ、一般会計総額は過去最大の約140兆円となる見通し。高市政権が新設した「新たな投資枠」により、AIや半導体などの成長分野への投資が加速し、補正予算依存からの脱却を目指す。