Quick Look
東日本大震災後、福島県内に造成された産業団地で廃虚や空き地が目立ち、地元雇用への貢献も不明瞭。福島大の藤原准教授は「誰のための産業復興か」と疑問を呈している。入居率は宮城、岩手より低く、特に川内村や大熊町で顕著。
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Why It Matters
東日本大震災後、被災者の帰還を促すため、国は企業誘致や雇用創出を目的とした補助金制度を整備し、自治体は産業団地を造成した。
2011年の東日本大震災後に造成された福島県内の産業・工業団地の一部で廃虚や空きが目立っている。
地元雇用への貢献も見えにくく、復興予算などを検証する福島大の藤原遥准教授(経済学)は「誰のための産業復興なのか」と問いかける。
毎日新聞が震災で被害の大きかった岩手、宮城、福島3県の23市町村に産業団地の入居率をアンケート形式で尋ねたところ、震災後に造られた産業・工業団地の、区画数に対する進出企業などの4月1日時点の入居率は、いずれも平均値で宮城県87・0%(9市町村12団地)、岩手県85・3%(2市町4団地)、福島県73・1%(11市町村23団地、区画数の設定が異なる双葉町の1団地は除く)だった。
19自治体で6割を超えた一方、福島県内は川内村が27・3%、大熊町が42・1%にとどまった。
当初は「帰還政策」 ただ企業が進出しても……
藤原准教授は、福島の産業復興は当初「帰還政策だった」と解説する。
県は東京電力福島第1原発事故直後、国との折衝で、建設業やサービス業などを含めて原発関連で約1万人を雇用しているなどとして、「これだけの産業が失われてしまえば避難者は帰還できない」と主張した。
そのため国は、企業を誘致し新たな雇用を生み出すことで被災者の帰還を促そうと、複数の企業立地補助金制度を整備した。自治体側も交付金を利用して産業・工業団地を造成して…
Open Questions
- 産業復興は誰のために行われているのか?
- 企業誘致補助金の効果は?
- 空き地となった団地の今後の活用法は?






