[ITmedia Mobile] 「povoの新規加入が非常に順調に伸びている」背景は? 今後は「2枚目→メイン」利用狙う――KDDI松田社長
松田浩路社長が決算説明会で言及、副回線からメイン回線への移行を狙う
Quick Look
KDDIの松田浩路社長は11月6日の決算説明会で、オンライン専用料金プラン「povo2.0」の新規加入が非常に順調に伸びていると明らかにした。「2枚目SIM」としての副回線需要を取り込み、メイン回線への移行を狙う戦略が功を奏している。
AI-generated summary
Why It Matters
povo2.0は基本料金0円でトッピングを追加するKDDIのオンライン専用料金プラン。
「povoの新規加入が非常に順調に伸びている」――KDDIの松田浩路社長は11月6日、2027年3月期第2四半期決算説明会で料金サービス「povo2.0」に言及した。povo2.0は基本料金0円で、必要な時にデータ容量や音声通話定額オプションを追加できる「トッピング形式」が大きな特徴だ。契約手続きや料金プランの相談は店頭では受け付けておらず、オンライン専用の料金プランとなっている。
松田氏は、povo2.0が好調であることに触れ、アクティブユーザー重視のKPI(重要業績評価指標)管理や「2枚目SIM」獲得の順調な手応えなどを明かした。
povoの契約獲得の進捗について松田氏は「累計のご契約数だけではなく、1カ月以内に利用されたアクティブなお客さまを増やすKPIで管理している」とした。その上で、累計契約数の増加に伴いトッピング利用者が拡大している現状に触れ、「まずは2回線目やトッピングとして使っていただき、お得な料金設計を背景にメインで使っていただく形へ促していくシナリオで案内している」と回答し、副回線からメイン回線への移行を狙う段階的なアプローチを示した。
ローミングの質問も相次いだ。楽天モバイル向けローミング提供の縮小に伴うネットワーク容量の確保や他社からの顧客獲得状況に関連し、povoの伸びや手応えを問われると、松田氏は、単一のSIMしか契約していないユーザーに対して通信体験の比較機会を提供する重要性を挙げ、「体験していただくために2枚目のSIMという提案を行っている」と述べた。
契約獲得の状況については、「povoの新規ご加入が非常に順調に伸びており、2枚目文化が広まっていく兆しがある」とし、副回線需要の取り込みとサービス成長に対する前向きな認識を示した。
「2枚目SIM」需要の順調な伸びの背景は
こうした「2枚目SIM」需要の順調な伸びの背景には、同社があらかじめ仕掛けていた戦略がある。6月18日に開催された「povo2.0 サービス説明会」において、KDDI Digital Lifeの濱田達弥社長はSNSで話題を呼んでいたプロモーションの真意を語っていた。当時、povo公式Xアカウントでは「今の契約はそのままで、『つながらない』に備えよう!」と、他社の通信不安を暗に突くようなメッセージを発信していた。
この意図について濱田氏は、「通信がつながりにくいといったお声がSNS等でもかなり出ていると把握しており、データのご利用にお困りのお客さまが多いのだろうと考えた」と説明した。特定キャリアの指名は避けつつも、「通信品質に関するお客さまの声の通り、当然そのトレンドはわれわれに向かってきている」と語り、他社の通信不安を抱えるユーザーの受け皿となっている事実を認めていた。
基本料0円のpovo、今後のユースケースに変化か
これまでのpovoに関する取り組みから見えてくる最大の強みは、やはり「基本料0円で回線を維持できる」点だ。通信大手キャリア系サービスでは、唯一無二といえる存在だ。
メイン回線の通信障害や商業施設・地下街での圏外に備える「バックアップ用の副回線」としての用途には最適だ。また、旅行やイベント時のみ通信量を増やしたい場合の「一時的なデータ追加」のほか、マクドナルドやTVerなどパートナー企業との連携を通じた「日常の特典獲得」まで、幅広いシーンにフィットする。
さらにpovoでは、月110GB相当となる「1.32TB(365日間)」といった超大容量トッピングも打ち出してきた。まずは「つながらない時の備え」として心理的ハードルを下げて引き込み、高品質なau回線を体感させた上で、大容量トッピングの購入やメイン回線への定着を図るという二段構えの導線が着実に機能しているように見える。
基本料ゼロ円とトッピング形式を強みに、バックアップ用の副回線や特定の目的で使うサブ回線、さらにはパートナー企業と連携したB2B2C基盤の展開など、多様な活用に取り組んできたpovoだが、通信品質への関心の高まりや2枚目SIMの定着に伴い、今後のユースケースに変化が生じるだろう。
povoの副回線→メイン回線利用、今後進むか
KDDIは自社ネットワークの品質向上に日々取り組んでおり、英調査会社Opensignalから高い評価を受けている。povoのお得で多様なトッピング設計を維持しつつ、ネットワーク品質もいいとなれば、これまで当たり前だった副回線からメイン回線へと切り替えるユーザーが今後増えるだろう。
What to Watch
AI outlook — possibilities, not facts
副回線からメイン回線への移行ユーザーが増加する
Likely · Within months
Open Questions
- 他社からの乗り換えユーザーの具体的な比率はどの程度か

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