
気象庁は30日午前4時半に福井県の福井市、大野市、勝山市にレベル5大雨特別警報を発表し、午前11時40分にレベル4に切り替えた。観測史上最多の1時間降水量64.0ミリを記録、河川の氾濫や床上・床下浸水が発生し、30万人以上に緊急安全確保が発令された。
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福井県では過去にも大雨による浸水被害が発生しており、22年前の福井豪雨では広範囲に浸水した経験がある。今回の大雨は線状降水帯が発生していないものの、湿った空気の流入により長時間同じ場所に雨が降り続いたことが原因となっている。
気象庁は30日午前4時半、福井県にレベル5大雨特別警報を発表した。対象は福井県の福井市、大野市、勝山市。午前11時40分、レベル4大雨危険警報に切り替えた。
雨、昼ごろまで最大級の警戒必要
福井県は福井、大野、勝山、あわら、坂井、永平寺の6市町に災害救助法を適用した。
福井県によると、午前8時現在で人的被害は確認されていない。午前11時半現在、福井、大野、勝山の3市全域の30万2610人に緊急安全確保が発令されているという。
雨は午後にはピークを過ぎる見通しだが、引き続き厳重な警戒が必要だという。
「経験したことのないような大雨」
気象庁と国土交通省は午前5時半から会見を開き、「これまでに経験したことのないような大雨で、何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高い。命の危険が迫っており、ただちに身の安全を確保してほしい」と呼びかけた。浸水が懸念される場合には車で移動しないよう求めた。
レベル5特別警報では、避難所へ向かうことにはこだわらず、近くの頑丈な建物の上層階などへの避難が求められる。外へ出ることも危険な場合は、2階以上の部屋に移動するなど、少しでも命が助かる可能性の高い行動をとることが必要だ。
1時間降水量、観測史上最多
気象庁によると、日本海から日本の東側に前線が停滞し、湿った空気が流れ込んで大気の状態が不安定になっている。
30日未明の1時間降水量は福井市美山で64.0ミリ、坂井市春江で57.0ミリ、大野市で52.0ミリ、勝山市で47.0ミリ。午前11時までに観測した最大の24時間降水量は勝山市で350.5ミリ、福井市美山で318.0ミリ、坂井市春江で314.0ミリ、大野市で279.5ミリで、いずれも観測史上最多となった。
今回の大雨は非常に激しい雨ではあるが、線状降水帯は発生していない。気象庁の細見卓也予報課長は「1時間の降水量としては十分多いが、100ミリ前後の記録的短時間大雨は観測されていない。50~60ミリほどの雨が長い時間、比較的同じ場所に降り続くことで大雨になった」とした。
荒川などで氾濫発生水位を超す
国土交通省によると、午前4時半時点で福井市の荒川、大野市の赤根川で氾濫(はんらん)発生水位を超えたほか、福井市の芳野川、大野市の清滝川、坂井市の田島川で氾濫危険水位を超えている。
「車が立ち往生」通報相次ぐ 床上浸水も
福井県によると30日午前8時現在、大雨特別警報が出ている勝山市や大野市で床上浸水が1軒、床下浸水が4軒確認されている。
福井県警には午前6時時点で、車両の立ち往生や道路冠水などの110番通報が25件寄せられているという。
福井市消防本部によると、「車が立ち往生して出られなくなった」という通報があり、消防隊員が乗っていた2人を救出したという。
「駐車場、ひざの上まで冠水」 福井市
大雨特別警報が発表された福井市内で燻製(くんせい)料理のテイクアウト店を営む青木珠美さん(54)。30日朝から店舗に迫ってきた茶色い水を心配そうに見つめた。
青木さんによると、店近くの自宅の駐車場は午前5時ごろには足首ほどの高さまで冠水していたため、車を高台へ移動させた。その後、水位はみるみる上昇し、駐車場はひざの上ほどにまで冠水したという。
雨は降り続いた。店近くを流れる用水路はあふれ、隣接する田んぼが一面水につかった状態に。店前の道路も冠水し、車はタイヤの20センチ程度まで水につかりながら行き交っていたという。
やがて店の作業場まで水につかってしまった。「1時間ほどで10~20センチほど水位が上がった」と話した。
青木さんは「用水路と田んぼの境目が分からないほど。田んぼは真っ茶色の沼のようになっている」。収穫期を前にした稲の被害を心配し、「農家さんのことを思うと心配だ」と語った。
深夜からは緊急速報が相次ぎ、ほとんど眠れなかったという。
22年前、同じく福井市内が広範囲に浸水した福井豪雨も経験したが、「あの時は堤防の決壊後に水が引いた。今回はただ眺めているしかない」と話した。

福井県嶺北地方は30日、前線の影響で激しい雨が断続的に降り、気象庁は福井市・大野市・勝山市に大雨特別警報(警戒レベル5)を発表した。24時間雨量は勝山市で300.0ミリ、大野市で233.0ミリと統計史上最多を記録。土砂災害や河川氾濫への厳重な警戒が呼びかけられている。

福井県嶺北地方は30日、前線の影響で激しい雨が断続的に降り、気象庁は午前4時半に福井市、大野市、勝山市に警戒レベル5の大雨特別警報を発表した。3市は緊急安全確保を発令し、勝山市と大野市では24時間雨量が統計史上最多を記録。気象庁と国土交通省は土砂災害や河川氾濫への厳重な警戒を呼びかけた。

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